先週の世界のニュースは大洪水が目立ち、オーストラリア、フィリピン、ブラジルでこれまでにない規模の洪水が発生した。特にオーストラリアの北部クィーンズ州の洪水の規模は日本の全土の3倍くらいとの現地報道は想像を超えている。巨大な鉄砲水は保養地ブリスベンを襲い、第3の都市機能が麻痺している。一方、ドイツでは大雪の融雪でライン川が氾濫して沿岸の街は洪水に見舞われている。
1992年にブラジルのリオデジャネイロで第1回地球環境サミットが開催された。その時すでに地球の緑の3割強を占めるアマゾン熱帯雨林が牧場開発で12%が破壊され、CO2等による地球温暖化は将来大雨による大洪水、巨大台風の発生、北極の氷が融け海面水位上昇などが発生すると指摘された。
最近の状況をみると、カトリーヌハリケーンによる米国の被災、バングラデシュでの巨大台風、各地に見られる大雨による大洪水、来るべきものが来たのではないだろうか。
京都議定書でCO2ガスの削減に反対をしてきた米国、オーストラリアで気候変動によると見られる大災害が起きたことは地球の反乱と見る。オーストラリアは昨年は大干ばつで今年は大洪水と環境問題への取り組みも本格化するだろう。フィリピンの洪水は森林伐採による人災とフィリピン政府は見て伐採に規制をかけることを検討している。
日本でも昨年の暑さはこれまでと違うし、この冬の大雪は山陰で係留していた漁船が積雪で沈み、こんなことは今まで経験したことがないと漁師は唖然としていた。2011年も日本を含め、世界各地で気候変動による大災害が発生するだろう。これだけ各地で痛い目にあっているのだから、世界のCO2ガス排出量の4割を発生する米国と中国を加えた削減目標を一日でも早く実現しないと地球のしっぺ返しを食らうことになる。