今日の東証日経ダウ平均は14952円で年初来2割も下落し、リーマンショック時の18%を超える下げとなった。学者も証券会社専門家も含め誰も予想もしなかった水準で、政府(安倍)日銀(黒田)が緊急に協議するといった事態になった。マイナス金利を導入した日銀の誤算ではあるが、昨日のイエレンFRB議長の米国利上げ延期発言も通常なら株価がプラスに働くのであるが、米国ダウ株価も2年前の水準に下落している。株価によかれとした政策が逆にそれほど経済実態が良くないのかと投資家にとられたのだろう。世界中、得体の知れない不安が今月に入って漂っている。
リーマンショックの時と違うのは、実体経済はそれほど悪い状態ではないと専門家は述べ、我慢してれば回復するという楽観論者もいる。私には、マイナス金利導入がパンドラの箱を空けてしまったような不気味な気がしてならない。マイナス金利はインフレ期待よりデフレに感じると庶民感覚を3日のブログで書いたが、その後9日の日経経済教室で櫻川慶応大学教授が「デフレ回帰の恐れ」と理論的に解明してくれた。円相場が1ドル112円になると供に東証では海外投資家はそのにおいを感じているのか売り越しに転じ、暴落につながった。
リーマンショックの時、日本経済はハチに刺されたぐらいと政府は答弁していたが、その後大変な事態となった。私が恐れるのはマイナス金利導入で銀行の経営に大きな負担がかかり、地方銀行など経営基盤の弱い銀行などで信用不安が生じないかということだ。そうなると金融不安となり、実体経済に大きな影響が出て来る。上海で今月26.27日、G20財務相会議が開催されるので、世界不安の元凶中国を含めしっかりとした対策を打ち出して貰いたい。