行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

円高時代へ逆戻り,日銀の努力も水泡に

2016-02-11 23:09:30 | Weblog

昨年のブログの予想が当たって円高に振れたが、本日現在1ドル112円、これほど高くなるとは!!確かに石油価格が30ドル前後に下落し、経常黒字は2015年前年の6.3倍16兆円に急増し、かつ観光客増で旅行収支まで黒字になったので円高には振れるけど、それだけでこの10日間で120円から112円になるというのは異常だ。日銀黒田さんのマイナス金利導入でせっかく115円から120円にもどしても、努力は水泡に帰した。

大きな背景は、欧州銀行の経営不安、大手石油生産企業の信用不安、中国経済等世界経済の不安感が安全資産とされてる円買い(日本国債を買うなど)の動きが今週激しいことによるものだ。日本国政府の借金は1000億円もあるが、国民の資産、対外債権などはそれをはるかに上回り、円は今のところ最も安全な資産なのだ。

日本経済にとって、春闘による賃上げはアベノミクスの成否を握っているが、1990年代の春闘時期もそうだったが新年になると円高になるアノマリーがあり、今年も同じ現象が起きている。春闘の交渉の最中に110円ぐらいになる可能性も出てきた。輸出産業である自動車や電機の企業での交渉は極めて難しい事態だ。しかし、世界中の上場企業業績平均で見ると予想を下回るけど東証上場企業平均だけが増収増益であり、日本経済が転ばぬようにマクロの視点で賃金引き上げをはかって貰いたい。

 
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