政府は13日、高速増殖原型炉「もんじゅ」廃炉も含めた検討に入ったとの報道、今更まだ検討か!?,政治の貧困で毎年150億円税金の無駄使いが続いている。
このブログでもんじゅを取り上げたのは先ず2010年2月11日、前日経済産業省原子力安全・保安院が10日に運転再開を容認した時だ。「原子炉技術の先進国フランスでは高速増殖炉に国運をかけ、フェニック炉、スーパーフェニックス炉を開発したがもんじゅと同じ冷却用金属ナトリウム漏れがおき火災事故が発生した。リヨンからスイス国境に近い同サイトを運転停止中に訪問したが冷却水に替わる金属ナトリウムの扱いにくさと危険性に強い印象を持った。その後フランス政府は検討した結果、フェニックスの巨大な施設と計画を放棄せざるを得なかった」とし、先進フランスでさえ手に負えなくなっている。もんじゅの運転再開は世界的にも孤高の危険な選択と書いた。
次に2014年10月17日のブログでは、日本原子力研究開発機構は12日、停止中の高速増殖原型炉もんじゅで、ナトリウムの漏れを監視するカメラ180台のうち約3分の1が故障していることを明らかにした。という報道で「補助的なカメラだからと放置したようだが、検知装置が壊れていたらどうなるのか、何重にも監視をして初めて安全が保たれる。ましてプルトニウムを燃やす高速増殖炉には原発以上の安全が重視されなければならない。もんじゅはナトリウム漏れ事故で長期停止、運転再開した直後の2010年には、核燃料を交換する装置が原子炉容器内に落ち、再び停止した。さらに、約1万点に上る機器の点検放置が発覚し、規制委が2013年5月、点検や管理の態勢の見直しが終わるまで運転再開の準備を禁じる命令を出した。あまりにも無責任な日本原子力開発研究機構の管理では危険」とし、廃炉にする以外選択はないとした。
あれから2年余、もんじゅを巡っては政府内であり方を検討してきたが、日本原子力研究開発機構に代わる運営体制の刷新は難しく、かつ20年以上ほとんど運転していない施設を改修するのに数千億円をさらに拠出することになり、電力会社さえ尻込みをし、経済産業省も諦めだした。モンスターとなった「もんじゅ」は廃炉しかない。