連合の春闘二回めの集計が発表された。平均賃上げで要求した1243組合の回答は6224円、増加率は2.05%となってる。昨年の同時期の回答に較べても111円下回り、率では0.05%低下した。ほぼ大手組合の結果とみて良いだろう。求人倍率も失業率も20年来の逼迫した数字を考えると経済学上では考えられない低い賃上げだ。
しかも大企業の豊かさは史上最高だ。内部留保は年々増え続けて、所有現金預金は250兆円、役員報酬も史上最高レベル、当然株主からは要求が強く株主還元の一環で、1株当たりの価値を上げるために自社株買いは15年度5兆3100億円、16年度4兆7900円に達した。配当も11兆円と10兆円の大台を超えた。
労働組合も労使協議会を通じて、自社の豊かさを実感していると思うのだが、賃上げとなるとどうして昨年より下回るのだろうか?今の組合リーダーは大幅賃上げの時代を知らない、デフレマインドが染みついているのではと分析するアナリストがいるが、どこへ行っても人手不足の局面、これから回答をもらう中小組合は賃金格差を縮める良い機会だ。