「毎月勤労統計調査」で、ことし5月の給与総額の平均は、速報値で27万5000円余りと去年の同じ月を0.2%下回り、5か月連続でマイナスとなった。物価の変動分を反映した実質賃金も去年の同じ月を1%下回り、5か月連続のマイナスとなっている。また、働く人のうちパート労働者の給与総額は9万6275円と、去年の同じ月に比べて2.2%減少した。
もう一つの調査、厚生労働省は毎年、一部の世帯を抽出して所得の状況を調べる「国民生活基礎調査」を行っていて、去年7月、全国6000世帯余りから回答を得た。1世帯当たりの平均所得はおととし、551万6000円と、前の年より8万6000円減少し、4年ぶりに前の年を下回り、所得が平均を下回る世帯は全体の62.4%にのぼり、過去最多となった。子どもがいる世帯の平均所得は743万6000円、高齢者世帯の平均所得は334万9000円、生活の状況についてどう感じているかをたずねたところ「大変苦しい」と答えた世帯が24.4%、「やや苦しい」と答えた世帯が33.3%と、合わせて57.7%が生活が「苦しい」と回答している。
子どもがいる世帯で生活が苦しいと答えたのは62.1%、高齢者世帯では55.1%にも達している。
子どもがいる世帯で生活が苦しいと答えたのは62.1%、高齢者世帯では55.1%にも達している。
安倍首相が最近ことある毎に、トランプ流のフェイク発言で「民主党政権時代を悪夢だった」と言っているが、今や庶民はアベノミックスの下、悪夢を見ている。当時悪夢を見ていたのは下野した自民党だったのではないか。
生活の豊かさを消費に焦点を当ててみると、実質GDPで民主党時代2010年~12年3年間は平均1.87%伸びたが、アベノミクスになってからは2013年~18年平均1.15%とがた落ちだ。そして民間の消費は民主党時代は平均年1.33%、に対して安倍政権になって0.45%へ落ち込み耐乏生活に入っている。格差社会に入って、適切な言葉ではないが安倍さんの言を借りればどちらが悪夢の時代か明確だ。