歴史に残る無観客大相撲春場所、コロナ騒動で引きこもるファンにとってテレビ桟敷は有り難かった。確かに観客無しで盛り上がりに欠けたが、後半優勝争いがデットヒート、久しぶりの両横綱決戦の醍醐味もあり、この興行は成功したといえる。コロナ感染者が毎日増える中での多くの力士の体調管理は苦労されたと思うが、相撲協会の努力の賜だ。
優勝は白鵬で若手力士の壁となったが、白鵬を破った阿武咲(9勝6敗)のスピード、正代(8勝7敗)の忍耐強い粘りは印象に残った。ベテラン碧山(11勝4敗)の頑張りも最後まで優勝争いにからみ来場所も期待したい。若手の中では隆の勝(12勝3敗)の活躍がひかる。巨漢碧山を一気に押し出した馬力は大関並みだ。大関と言えば、1人大関貴景勝が体調不良で押しの威力が無く負け越し、来場所には体調を整えて出直しして貰いたい。朝乃山が11勝4敗で大関に昇進するが、どちらかの横綱を倒して貰いたかった。
ファンを沸かせる小兵力士の活躍では炎鵬(6勝9敗)も八艘跳び立ち会いを見せ、頑張ったが、相手も研究しており、さら何る精進を来場所を見せて貰いたい。石浦は9勝6敗と期待どおりだが、来場所は上位陣とあたることになり、どうなるか。
最後に注目したい力士は新入幕の琴乃若(9勝6敗)で、かつての大鵬のような体つきで大器の予感がする。
大相撲の無観客興行成功から、プロゴルフツァーの無観客興行を是非検討して貰いたい。大相撲の15日という長い期間でなく、準備含め1週間ぐらいの期間だし、舞台のコースは広大だ。籠もっているファンにとって自然を舞台にしたゴルフのテレビ放映は実況だけでなく、夜の録画中継でも気分転換になる。