優勝は最終組の藤田さいきか稲見萌寧かと誰しも予想していたが、首位と4打差で出た山下美夢有が4バーディ・ボギーなしで「68」をマーク。トータル12アンダーで逆転し、今季2勝目、ツアー通算3勝目を果たし、またも若手が躍動した。山下は14番で151ヤードから1.5メートルにつけてバーディとすると、単独首位でスタートした藤田さいきをとらえ、最終ホールパーで上がり、藤田を待った。
藤田さいきは11年ぶりの優勝を同期の宮里藍の前で優勝をと、10番まで2つのバーディをとり14アンダーと伸ばし、2位との差を4に広げ掌中にと思ったが、そこからまさかやの3つのボギーをたたき、山下に追いつかれた。それでも17番でバーディをとったので、18番をパーで上がり、プレーオフと思ったが第2打120ヤードを痛恨のミスショット、3mに寄せたがパットを外しボギーとし、念願の優勝は成らなかった。
36歳藤田ほどのベテランでも優勝は難しい。地元でコースを熟知している20歳山下美夢有のショット力を称えたい。山下は今季の『パー4平均スコア』が「3.9847」で全体1位とパー4の女王と一部マスコミは称えている。
この大会の優勝者と2位は全英オープンへの切符がもらえる。他に昨年賞金女王の稲見萌寧、現在、賞金ランキングで西郷真央、高橋彩華、堀琴音、それと他に歴代優勝者の渋野日向子、畑岡奈紗、笹生優花は出場資格が確定した。日本選手の活躍が楽しみだ。
特筆すべきは最終組で藤田、稲見と回ったルーキーの18歳尾関彩美悠、3打差の2位で出たが、月曜日からの予選会に出場しているせいか後半疲れが出て、5バーディ、5ボギー1ダブルボギー「74」とスコアを落とし、通算7アンダー8位となった。最終日最終組でも「全然緊張しなかった。すごく楽しかったし、(ギャラリーが)盛り上げてくれてうれしかった」とまたも新星登場となった。