現在の下落株式相場では「動かざること山の如し」とこのブログで「年金生活者は静観すべし」と主張した。多くの専門家はそろそろ底値圏というそばから下落してきたこの6ヶ月だ。長期分散投資が基本の年金生活者、このあたりで分散投資の検証をしてみよう。
米国のダウ、 S&P500は年初来年初来2割程度下落し、ナスダックは3割下落している。ところが日本の投資信託eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は10%の下落で留まっている。さらにeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)なら9.5%、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)なら9.6%におさまっている。これは分散投資だけでなく実は円安が寄与しているからだ。投信を買うときに為替ヘッジをしていないので投資対象資産が3割下落しても円が2割安くなればおおよそ10%下落で留まるわけだ。米国市場でドル資産運用をしている人ならドルベースでは赤字でも円換算すると黒字になっているケースがあるので理解できると思う。円安がここまで進むとドル資産を持っている人は黙ってニヤニアしているのでは。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P 500)は設定(2018年7月)以来4年で1.9倍になっている。そろそろS&P500指数連動投信を買いたい、買い増したいという人は、米国の金利動向とリセッションの程度がはっきりしてから(7月頃か?)の方が安全だ。それも時期をずらして今年一杯に細かく分けて毎月買う方が安全だ。