行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

尖閣諸島中国漁船ビデオ映像流出は許されないことだ

2010-11-10 18:07:50 | Weblog
神戸海上保安部の主任航海士がインターネットにビデオ映像を流したという驚くべきニュースが流れた。どうしてそのビデオを入手したかまだ解明されてないが、それがさらに驚きになる可能性がある。

私があのインターネットに流された映像を見たとき、思い出したのは戦前の若い将校による反乱だ。あのときは多くの政治家が殺され、日本は一気に暗い時代に突入したが、今回は国家機密情報の流出で、日本の国そのもののダメージは計り知れない。

内容が内容だけに一部の国民からは喝采をあびたが、内容と情報流出とは区別して考えるべきだろう。テロ対策の警察資料が流出し、協力者の命が危ないという事態になっている事件もあり、日本の官僚組織への不信感は増大し、諸外国からの機密情報が入らなくなることも想定され、横浜でのAPEC会議が心配だ。

国家公務員は民間の労働者とは違い身分が保障され、解雇されることはないし、労働時間は率先して短縮され、賃金も賞与も民間以上のものが確保され、処遇上の心配無しで働ける。海保や警察の組織は軍隊のように厳しい規律が要求されるだけに、職場の環境が非人間的なことになっているのであろうか。情報は規則・規定だけでは守られない、扱っている人のモラルが伴わないと守れないものだ。
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熱闘!日本シリーズ

2010-11-08 17:03:40 | Weblog
日本シリーズは久しぶりに感動した。第6戦は延長15回引き分けて、終わった時間は夜中の12時前、見るのも疲れたが選手は大変だったろう。

第7戦も延長に入ってようやく決着した。千葉ロッテが日本一になった要因を私なりに考えて見た。
マスコミは下剋上と言うが、これは戦った両者に失礼なことだ。ロッテがパ・リーグ3位だから出てきた言葉たが1位のソフトバンクとはほんのわずかの差だからだ。

ロッテの勝因は先ず鉄壁と思われた中日の投手陣を攻略した打線にある。華やかなホームランを狙う打線はジャイアンツのように魅力はあるが、中日の豪速球を投げる投手陣に敗れた。ロッテの場合は4番バッターでもバットを短く持ってコンパクトに振り、つなぎ打撃に徹した。圧巻は最多ホールディングスの浅尾投手を攻略した第6戦のサブローと第7戦の決勝打を決めた岡田のバッティングだった。
西村監督、金森打撃コーチ、の指導したつなぐ野球は巨砲野球のアンチテーゼとして一つのジャンルを確立したと言えよう。

最後に実況放送について一言、
地上波で全てをカバーできなかった問題はあったが、第6、7戦は最後まで放送し、延長に入るとCMも入らずじっくりと観戦できた。フジテレビの英断を評価したい。逆にスポンサーがなぜ付かなかったか不思議だ。
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枯葉と赤い実の昭和記念公園

2010-11-06 18:19:51 | Weblog
ここのところようやく晴天が続き、久しぶりで昭和記念公園へ出かけた。今年の猛暑のせいか大方の木々の葉はまだ色づいていない。色づく前にこの寒さで葉が落ちてしまうのではないかと心配だ。先週那須へ出かけたが、600mあたりでは葉が色づく前に落ちてしまっていた。楓はさすがに紅葉になり唯一花が咲いたように華やかだった。

昭和記念公園ではかつらが色づいていた。


紅葉の中で映える飯桐(いいぎり)も天候のせいか何となく実は少なかった。


街の街路樹に見られるハナミズキは葉と実のハーモニーが楽しめる


梅もどきの実


さすがにコスモスは終わりの時期だが、先日の台風で本体の茎は横に押し倒されたがイエローガーデンはまだがんばっていた。
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文化の日、中高年パワーと早慶戦

2010-11-04 18:07:51 | Weblog
昨日は文化の日、昭島市民ホールへ、先ず裏、表千家の茶席でゆったりと薄茶をいただき、何人かの同級生や知人と会った後、油絵、墨絵の傑作を鑑賞、中学時代の美術の先生作「錦秋の妙義山」がすばらしかった。
広場では秋晴れの中で菊花展を見た。こちらは猛暑の天候が災いし、懸がいの菊は5分咲き、大輪の菊もいつもより出展が少ないがまさに花を添えていた。

大ホールでは大正琴の演奏会、ほぼ満席の盛況、一日中日本の叙情歌中心の演奏だ。先週はこのホール、フラダンスで盛り上がったらしい。

茶を立てる人、絵を描く人、菊を丹精する人、大正琴を演奏する人、ほとんどが60歳以上のシルバー世代。昭島という小さな11万人の市に大正琴を演奏する人がこんなに大勢いるとは!先週開催されたフラダンス大会の先生も私の中学の同窓生で弟子が200人もいるとのことだった。

今回見られなかった盆栽展、陶器展、書道展も同じ傾向で、日本文化の基底を支えるのは中高年パワーと再認識した。

帰宅して、今度は早慶戦をテレビ見物、家が近ければ神宮に行きたかった。50年ぶりの優勝決定戦、超満員の神宮、こちらは若さのパワーがあふれていた。先日のプロ野球ドラフト1位指名の斉藤、大石コンビの豪華リレーで早稲田が勝ったが、ノーヒットノーランで7回まで抑えられていた8回の慶応の気力あふれる反撃は見事だった。特に印象に残ったのは慶応の総力戦、投手を使い果たし、9回には一塁手が登板することになった。歴史に残る一コマだった。
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米国選挙、経済の回復が遅れた結果だ

2010-11-03 18:19:09 | Weblog
3日、17時現在、下院での予想以上の民主党敗北、共和党躍進が濃厚になってきた。この原因はオバマ大統領になって経済が回復し、雇用が回復すると期待していた国民が期待はずれの結果に反応したと言える。経済悪化の原因は全て民主党の責任ではないが、国民はいらだって早期の結果を求め、ティーパーティのような勝手連組織につけ込まれた。

米国内では米国経済はデフレになりつつあるのではないか、日本と同じ道を歩んでないかという議論がマスコミや経済専門家の間で論争されている。私はオバマ大統領を支えるサマーズチームに大いに期待していたのだが大きなデフレの流れを止めることはできずにまもなくサマーズ国家経済会議委員長は辞職する。

両国の消費者物価コア指数の動きを見ると、日本のバブル崩壊後91年からの物価下落率の軌跡と米国の07年から最近までの軌跡がほぼ一致して下落している。金利は最低、カネはジャブジャブ、デフレ状態という「日本化」に米国もはまったかに見える。

日本は日本的雇用慣行が曲がりなりにも維持されてるため、失業率は5%台に治まっているが、米国はリーマンショックで7%から9%台へ悪化したままでオバマ氏の公約700万人の雇用創出には至ってない。今回の選挙でもオバマ大統領を熱烈に支持し、選挙キャンペーンの中心だった大学生は就職活動で選挙どころではないと語っている。

デフレからの脱却のきっかけは米国の場合、旺盛な消費だが、雇用不安で貯蓄率が6.4%と予想以上に上がり、クリスマス商戦の行方に暗雲が生じている。
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快挙!ベトナム原発受注

2010-11-01 22:32:22 | Weblog
昨日は電機連合OB会で大畠経済産業大臣の話しを聞く機会があった。彼は日立労組から社会党時代に衆議院議員に立候補し、保守的な茨城で7期連続当選して政権交代で念願の閣僚入りだ。自社政権の時も通産政務次官を経験し、通商産業問題に携わって来たので官僚の扱いも熟れたものだろう。

大畠大臣は日立で原子力技術者だった関係で電機連合時代、私の担当していたエネルギー関連、特に原発政策では安全制確立と国民の理解推進では連携を取った同志だった。

今回のベトナムにおける原発受注は、大臣自ら現地に乗り込んで成し遂げ、外交での久々の快挙だ。途上国での原発建設への要望は強い、アラブ首長国連邦では先進国を差し置いて韓国が受注し、我が国も政治力の重要性を認識した結果で、途上国、新興国での今後の受注にはずみがつく。

それ以上に重要なことは安全な原発システムを日本が提供できることで、いったん大事故が起きるとチェルノブイリの時のように影響は世界的規模になる。ベトナムは1、2号基はロシアが受注しており、その安全性について知るところではないが、3、4号基を日本が受注したことによりソフトである安全技術を波及させることが可能になった。

これを機会に永年大きな事故もなく運転してきた軽水炉システム(ということは老朽化している)の安全性を総点検する事も必要だ。原発のリスクを充分認識した上での運転でないと安全性の向上につながらない。日常の点検活動をきっちりやることで、安全性を前面に出して日本の原発を売り込むことができる。
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