行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

4年連続実質賃金減少、構造的現象か

2016-02-09 22:46:41 | Weblog

先日の勤労統計によると、15年通年の実質賃金は0.9%減で、4年連続の減少となった。年間でもCPIの上昇が名目賃金の伸びを上回った。ボーナス月であり家計で最も重要な12月を見ても実質賃金は、現金給与総額から物価変動の影響を除いた実質賃金指数は前年同月比0.1%減となり、2カ月連続で減少した。名目賃金の上昇分0.1%を消費者物価指数(CPI)の伸びが上回ったことが響いた。企業業績が良いという状態でも賞与などの特別給与の減少(0.4%減)で名目賃金が伸びなかった。

これでは景気が悪くなるのが当たり前で、1月の街角景気調査でも2か月ぶりに悪化した。確かに非正規労働者が4割ぐらい占めるようになり、賃金引き上げがかつてのように行き渡らないという構造的なものもあり、安倍首相の言い訳もそこをついている。しかし、そんなことはアベノミクスが始まる前から判りきったことで、最近では同一労働同一賃金を言いだした。

しかし、背景には労働組合の構造的弱さと努力不足もある。12月に発表された労働組合の組織率は17.4%で前年より0.1%ダウンしている。パート労働者の組織率は7%、この構造的弱さをはねのける強い労働運動が今や必要だ。今春闘の要求を見ても、最も好調な業績の自動車各社労組の要求はベア3000円と前年の半分で、日本経済を考える視点が欠けている。少なくとも昨年よりベアが落ちる理由はなく、好調産業が自粛すればどうなるのか、これでは今春闘も期待できない。企業別組合という弱点を克服し、非正規社員の賃金引き上げをになうという意気込みが求められている。

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昭島便り、モリタウンレストラン街の動き

2016-02-07 22:01:23 | Weblog

ブログで紹介した2014年7月末にリニューワルしたレストラン街、外食産業の厳しさかワンコインピザ屋のSempreが撤退した。開店して1年後くらいに生パスタを300円ぐらいで追加したり努力はしていたのだが、入口のイタリア料理店がピザのテイクアウトを始めた影響か、サイゼリアとの価格競争か残念ながら1月末で閉店した。我が家ではこの店でワインが提供されなくなってからもっぱらテイクアウトし、自宅で好きなトッピングをしていた。

1000円以内ランチが標準装備されてるこのレストラン街はB級グルメで水準を行っており、年金生活者にとって、気楽に楽しめる。全国チェーンのサイゼリア、ガッテン寿司、そじ坊、鎌倉パスタ、てんや、などの中にあって、我が家やの食事会、ゴルフのあとなどに利用するのはもっぱらイタリア料理のFORET、サントリー関西系の店でワインの種類も料理もまずまずといったところ。

私が最も気に入ってる店は麻婆豆腐・チャーハンのロンフーダイニングで、あまり聞いたことの無い店名だったので最初は揚州チャーハンを試してみた。昔食べた本場の揚州チャーハンを思い出したので、その後変幻自在の各種チャーハンをおっかなびっくり試したが、全て満足した。この店、チャーハンメニューは中華に拘らずに工夫している。先日食べた牡蠣とチーズのイタリアンとのコラボチャーハンは見事で、昨日は桜エビとシラスのペペロンチーノ風チャーハンがメニューに載っていた。もちろん、伝統の麻婆豆腐は味噌がみそで、辛さを3段階にわけ、ランチ定食には熱々の鉄小鉢で提供され、チャーハンプラスαで楽しめる。現在は韓国の冷麺もメニューに入れ、デザートでも苺の杏仁にベルギーチョコを加えたり、客を飽きさせない工夫が素晴らしい。

我が家の月影はまだつぼみなのに昭島市民ホールの梅は満開

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シャープ再建の動き何か腑に落ちない

2016-02-05 22:18:13 | Weblog
1月22日のブログでシャープの再建はトップの人材がかぎと書き、中国で労働者をないがしろにしてきた鴻海(ホンハイ)精密工業による買収が無いとの報道にほっとしていると書いたが、昨日から様相が変わりホンハイが噂どおり7000億円で買収する提案にシャープのトップは優先権を与えるとの報道だ。ソーラー事業以外の事業分割はしないとか雇用は守るなど聞き心地の良い提案をホンハイの郭社長は記者会見で述べている。
 
産業革新機構ファンドからの支援額3500億円より多く、意志決定も郭社長自ら毎日来日して行うスピードに官製ファンドはついて行けない状態だ。みずほ、三菱の主力銀行も3500億円の債権放棄をしなくて済むかもしれないとホンハイ提案に乗ったようだ。まさに資本の論理で本日のシャープの株価も10%跳ね上がり、株主も期待している。
 
しかし、このドタバタ騒ぎ何か腑に落ちない。経営を立て直せなかった経営陣が産業革新機構が提案しているような分割はしないで構造改革をするというが、ほんとに大丈夫か?日航のように大物経営者を招いて再建をはかることが必要だと郭社長はおくびにも出さないが、シャープの現経営者の力をほんとに信用しているのか?7000億円出して今のままならいずれまた破綻することになる。そんなことは承知で郭社長自ら乗り込んでくるのか?台湾でリモコン経営をするのか?
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マイナス金利で空き巣泥棒が喜ぶ?

2016-02-03 23:32:59 | Weblog
黒田総裁またやったーというマイナス金利の導入、株式市場は右往左往、株価は上がったり下がったり。量的緩和による異次元緩和の世界もほんとに大丈夫という感じを強めてきたところへ(もう限界という見方)これまでの経済学では未経験のマイナス金利という世界に入った。私のような一生経済学徒にとって興味は尽きないが、瞬間に思ったのは「銀行は当然預金金利をゼロに近く下げるだろう。0.02%の普通預金金利などは0.001%ぐらいになり、時間外で引き出すATM手数料は300円ぐらいになるだろう。300円の利息を稼ぐためには30,000,000円預金しなければならない。そうなると銀行に預ける手間を省き箪笥預金が増え、空き巣泥棒が喜ぶのでは」
 
日銀の狙いは、2%物価上昇へ銀行の貸し出し促進であり、住宅ローン金利の低下による住宅投資の促進で、ついでに長期金利低下による国債金利の低下で財政にプラスといった表向きの他に、1ドル115円以上の円高阻止が本音だと思うが、円安が進みすぎても国際的批判をあびるので微妙なところだ。日本のマイナス金利は米国の金利との差が当然開くから為替は素直に120円へ円安に反応した。問題はこれでデフレが脱却出来るのかと言うことだ。そうした不安要素が株価の上下になっているのだろう。
 
勤倹貯蓄といった日本人古来の習慣に棹さすマイナス金利の導入は、預金に金利が付かなくなりさらに消費マインドを冷やし、現金を箪笥に貯め込むことになるのではないか?住宅ローンで恩恵を受けるのはほんの一部の層であり、国民に不公平感を持たせるのではないか?私にはマイナス金利と2%インフレが結びつけにくい。
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昭和記念公園梅だより

2016-02-01 15:46:18 | Weblog

大雪が融け、昨日は春のような陽気、日本水仙は雪にやられ全滅の状態だったが、梅はようやく咲き出しクリスマスローズは丈夫なのか雪の重さにも耐え開花しだした。

 

  

シンプルな月影と梅林で咲き出した福寿草

 

クリスマスローズ

砂川口の節分草も咲き出したと思うが、本日は時間がなく見られず残念!

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