行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

ツイッター大統領、11日の記者会見に注目

2017-01-10 22:22:30 | Weblog
新年早々からトランプ大統領のツイッターで大騒動、先日の新年パーティでも自動車関係者からは「トヨタがトランプに喧嘩を売った」と興奮気味、トヨタ社長が新年会でメキシコの工場は既定通り投資すると言ったことでトランプツイッター大統領がNO WAY(ありえない)と反発したからだ。しかし、今日は北米自動車ショーでトヨタは1.1兆円米国に投資をすると発表、火消しに転じた。
 
トランプは今日もゴールデングローブ生涯功労賞を受けたメリル・ストリープの受賞スピーチで批判され、ツイッターで大根役者とこき下ろし、ひんしゅくをかっている。ストリープはトランプ次期大統領を名指しすることは避けながらも、最も心が痛んだのは「この国の最も尊敬されるべき地位に座るよう求められている人物が障害のある記者の物まねをした時だった」と述べた。
 
ツイッターというのは字数が140字と制限されている。英文だと雄叫びぐらいしか書けない。日本語だと漢字が使えるから英文より意味を持たせることができるが、私は自分の能力では使えないので、ブログを選択した。トランプは背景説明など書かなくてすむから、言いたいことを叫んでいる感がある。そして攻撃された方は質問が出来ないからいろいろと忖度をする。ある意味ツイッターの欠点をうまく利用している。
 
選挙中、マスコミからたたかれ、トランプは一切記者会見を拒否してきた。トランプにとって怖いものはマスコミだけなのか?しかし大統領になるからには記者会見は避けられない、何時までもツイッターというわけには行かない。初めての記者会見が11日に行われ、どのようなやり取りが行われ、トランプの公約の真偽が徐々に判ってくる。米国の記者はニクソンのように現職大統領を追い詰め辞任させたごとく、世界一厳しい、かなり火花散る記者会見になり、トランプが耐えられるか注目したい。
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円高?ドル高?通貨の価値

2017-01-08 23:40:03 | Weblog

昨年来円高に振れた後、トランプ効果で一挙に円安に振れ、我が国ではもっぱら円ドルの交換レートに話題が集中した。株価がそれに連動しているから止む得ないことかもしれない。あまり注目されないニュースで通貨に関わるものがインドにおける高額紙幣の突然の廃止、中国におけるビットコインの急激な普及、そしてアフリカにおける電子マネーの普及がある。国際危機が勃発すると円が買われ、円高になる。

こうした通貨の現象は通貨を発行している又は価値を裏付けている国の信用が大きく関わっている。日本は又は日本人に対する信用が円の価値を今のところ世界で認められている証だ。インドのルピーの場合、富裕層が税金のがれで、高額紙幣を退蔵していることからモディ首相が強権を発動したわけだが、両替に長蛇の列が出来、両替の紙幣が不足したため、高額紙幣所有者が損して社会問題化している。経済成長にマイナスの影響が多少出ているが、もっと大きな影響は将来にわたりルピーへの信頼が毀損されたことだ。中国でのビットコインの普及は元の価値が昨年は下がり続け、国民が自国通貨に信頼を置けなかったことが原因だ。中国人は通貨に対し敏感で、インドと並んで金を所有することが好まれてきたが、金は通貨としては使い勝って悪く、使い勝手が最も良いビットコインに人気がでたのだろう。今年は世界一のビットコイン保有国になる可能性がある。

アフリカやアジアの途上国でカードによる電子マネーが普及しだしたのは、偽札防止でお店の方が電子マネーを選考し、消費者はおつりの心配もなく勘定が簡単だからだろう。この場合は通貨の価値や信用にはあまり問題ない。日本ではスマホ決済に見られるように電子マネーの普及は今年飛躍的に伸びるがあくまで円という通貨で決済される。一部の大手銀行では独自のネット上で決済できる通貨を考えているようで、通貨の価値を如何に保障できるかが鍵だろう。

日本の円も、1000兆円を超える国の借金がある以上何時価値が下がるか判らない。中国人のように、通貨を分散して持つことも考える時代がくるかもしれない。

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新年良いニュースと悪いニュース

2017-01-06 11:34:16 | Weblog

良いニュース
昨日の安倍首相の新年挨拶で「今年は働き方改革断行の年だ。正規と非正規労働者の不合理な待遇の差は認めない」に答え、経済3団体の新年祝賀会などでは、長時間労働是正といった働き方改革に意欲をみせ、改革は「経営者の責務」とテレビインタヴューで答える経営者がいた。問題は実行できるかどうかだろう。伊勢丹三越は来年の元旦営業をやめると発表したが、3が日は休んで欲しい。朝ドラでは昭和25年が舞台だが、当時の商店街はきちんと正月は休んでいる。

米国CES(家電製品展示会)での発表製品でAIを組み込んだアマゾンの「Echo」や、グーグルの「Google Home」を注目したい。「ネット情報との連動」や「ワイヤレススピーカー&マイク」を組み込み、朝起きた時や出かける前に声をかけると、スマホを手にしなくても、天気や気温、交通情報などを確認できる。その日に欲しい買い物を声かけし、ボタンを押せば配達してくれる。もちろん助けてといえば警察にも連絡可能だ。スマホが使えない高齢者には良いニュースだ。

悪いニュース
オスプレイの墜落事故原因が究明されないまま、飛行再開し、かつ危険な空中給油訓練をするというニュース。安倍さんがどんなに立派なことを言ってもこれでは日本の主権国家としての面子はどうなるのか?かつての反米運動が芽生えるかも。
日本のマスコミはどうしてオスプレイの実態を報道しないのか?オスプレイは飛行機とヘリコプターの長所を組み合わせた複雑なシステムであるから、操縦にも高度な技術が必要となる。オスプレイは開発段階で4回、正式配備後は4回の重大事故を起こしており、計36人が死亡している。開発当時は「未亡人製造機」と呼ばれていたほどだった。私も一度飛んでいるのを見たが名前鷹「ミサゴ」の通り威圧感と騒音が印象的だ。近くの横田基地にも10機配備予定なので気になる。

どちらになるか判らないニュース
日本老年学会と日本老年医学会は5日、現在は「65歳以上」とされる高齢者の定義を「75歳以上」に引き上げるべきだとする国への提言を発表した。心身が健康な高年齢者が増えたためで、65~74歳は「准高齢者」とし、社会の支え手として捉え直すべきだとしている。私は准高齢者という分類になるが、自分の体力からすると賛成だが、機能年齢は10歳ぐらい幅があるので一律に扱えない。シルバーシートは65歳以上を続けてもらいたい。

 

 

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もんじゅ、夢破れたが、やめる勇気を

2017-01-04 18:45:12 | Weblog
政府は昨年12月21日、原子力関係閣僚会議を開き、日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の廃炉を正式に決めた。もんじゅには約1兆円の予算が投じられたが、運転ミスや点検漏れ等トラブルが相次、重大事故としては冷却剤の金属ナトリウム漏れや火災発生などで再稼働を断念した。
 
2010年に運転再稼働の動きもあったが、当時2月11日のブログで「高速増殖炉は使う燃料がそれ以上の量の燃料を生み出しながら発電をするというまさに夢の原子炉で、SFの世界では宇宙の惑星で人間が死滅しても高速増殖炉は動いて発電をしているという話があった。しかし、もんじゅは14年前の事故でもあったように極めて危険で難しい原子炉だ。もちろん世界で実験炉でも動いている実績はない。全くの未知への道へ乗り出そうとしている。原子炉技術の先進国フランスでは高速増殖炉に国運をかけ、フェニック炉、スーパーフェニックス炉を開発したがもんじゅと同じ冷却用金属ナトリウム漏れがおき火災事故が発生した。リヨンからスイス国境に近い同サイトを運転停止中に訪問したが冷却水に替わる金属ナトリウムの扱いにくさと危険性に強い印象を持った。その後フランス政府は検討した結果、フェニックスの巨大な施設と計画を放棄せざるを得なかった」と運転再開に疑問を呈した。
 
事故の関係者が二人も自殺しており、今回の政府の決定は当然で遅かったくらいだ。民間の企業だったらやめる決断をもっと早くしていただろう。運転操作員の未熟という問題もあったが現代の技術ではシステムそのものが維持できないし高速増殖炉というのはSFの世界だ。政府はエネルギー資源を有効活用する「核燃料サイクル」政策を維持するため、もんじゅよりも実用化段階に近くなる「実証炉」の開発に踏み出す方向性を打ち出しているが、原型炉も失敗したのに実証炉とは??これは悪あがきだ。
 
1970年、超音速旅客機コンコルドというのが開発され、実用化し、私もヒースロー空港で見たときはその姿の美しさに見とれた。しかし、騒音と運賃の高さで評判をおとし、最期は墜落事故を起こし、人間の技術の限界を知ることになった。今では歴史上の遺物になっている。技術発展は人類に夢を与えるが、危険で加害性が判ったら諦める勇気が必要だ。
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明けましておめでとうございます

2017-01-01 18:23:56 | Weblog

例年通り、拝島大師に初詣、今年はやや人出が少ない。天気は快晴、富士山も真っ白に見えたが2017年はこれまで以上に見通しがはっきりしない。慣例の専門家元旦予測が紙面を賑わしていたが、専門家の予想もトランプ占いのごとく、20日のトランプ新大統領就任後の政策しだいで世界情勢が変わるので、明確な予想がしづらいようだ。為替レートにしても昨年は専門家の予想は120円~125円のバンドが最も多かったが、見事にはずれ円高にふれた。もしトラで、円高は加速すると専門家は予想したが、これもはずれ米国の金利上昇で11月中旬より円安になってる。

今宵、ウィーンからのニューイヤーズコンサートを聴いたが、この175年の伝統を持つウィーンフィルは世界70カ国でライブ放送している。”トランプ”占いがどうなろうと関係なく超然として毎年演奏される。優雅で平和に満ちたこのコンサートはまさにオーストリアの強力なソフトパワーで、日本でも毎年、ウィーンのどこかの管弦楽団がニューイヤーズコンサートを各地で開催している。オーストリアの音楽産業は国の大黒柱であり、観光産業も支え、トランプの政策とは関係ない。

ワルツ「美しき青きドナウ」を聴きながら、トランプ占い騒ぎを乗り越えるヒントがあると気付いた。

 

 

 

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