カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

骨董品に関する物語・月面図の幻灯機スライド

2022-02-11 20:03:25 | 突発お題

空に輝いている時は美しく見える月も、幻燈で大きくすると痘痕だらけなのねと彼女は残念そうに呟いた。無理もない、彼女は光が生み出す影、更にその影が生み出す闇が恐怖や嫌悪を孕んだ、しかしどうしようもなく魅力的なものであるのを知るのには、まだ幼すぎる年頃であるのだから。
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骨董品に関する物語・金星の動きが描かれた幻灯機スライド

2022-02-11 20:01:41 | 突発お題

 昔から測定器を携えて夜空を眺めてばかりいた奴に理由を尋ねると、星の巡りには法則性があり、それは世界の摂理の一端を示しているのだと言われた。それなら星占いも信じるのかと俺が更に尋ねると、世界の摂理が人間に、それも一個人に対応して動くと本気で思うのかと尋ね返された。
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