カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

骨董品に関する物語・凛々しいお顔のツバメのバングル

2022-01-08 13:43:41 | 突発お題
 王子の銅像が流した涙と痛みを知ったばかりに、本来なら身一つで自在に空を飛び交う身でありながら宝石や金箔を貧しき人の元に何度も運び続けた燕は雪の降る冬の町で力尽きて命を失ったが、誰かの哀しみを癒そうと己の肉体の重みすら捨て去る精神の持ち主にだけ、神々の住まう天国の扉は開かれるのだ。

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