物語その47・黒猫と国王・式典編

たかあきは、国王陛下と黒猫に関する非日常の物語を創作してください。

　その日、日頃から畏れ敬われている国王陛下の頭上に猫が乗っていた。式典の為に被った宝冠の枠に上手い具合に収まった黒猫に対して臣下が誰一人として王の真意を問うことが出来ないまま式典は進み、王が露台から姿を見せた時子供が「王様が猫を被ってる」と叫び、王は眉一つ動かさず「だから重かったのか」と呟いた。

物語その46・人の愛と鳥の愛

たかあきは、富豪の愛娘と夜啼鶯（ナイチンゲール）に関する栄光の物語を創作してください。

　大きな屋敷に住む美しい富豪の娘は幼い頃から声を出せなかった。心配した両親は高名な医者を呼び寄せたり声に良く効くと言われる薬を取り寄せたりしたが何の効果もなく、屋敷は重い雰囲気に沈むばかりだった。
　そんなある日、森に棲む夜啼鶯が少女の部屋の窓辺にやってきて止まり、貴女の声を返すから私の妻を返して下さいと哀願した。少女は言われた通りに飾ってあった夜啼鶯の剥製を差し出し、夜啼鶯が妻であった剥製と共に森に還るのを見送りながら、彼らの為に生まれて初めて出た声で唄った。

物語その45・猫の恩返し

たかあきは、貴族の嫡子と黒猫に関する忠節の物語を創作してください。

　行き倒れて冷たくなっていた薄汚い黒猫を哀れに思って館の庭に埋葬してやったら、その晩、埋めた黒猫が有難うございました、このご恩はきっとお返ししますと言いながら何処かに消えていく夢を見た。そして数日後、館の庭で鳴いていた幼い黒猫を拾ってから、僕の毎日はまさしく幸せに満ち溢れている。

物語その44・地上の楽園

たかあきは、神学生と貧乏画家に関する追憶の物語を創作してください。

　自分は目に見えないものは描くことが出来ない。だから神も天使も、もちろん悪魔も描けないと教会の仕事を断った画家に、神学生はむしろ意外な言葉を聴いたと言わんばかりの表情で、貴方はこの世界に満ち溢れた神の御業と天使の姿、それに悪魔の所業を自身の目で捉えることが出来ないのかと尋ねてきた。