カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

骨董品に関する物語・フリーメイソンのメダルリボン

2020-09-13 21:06:42 | 突発お題

 最近は秘密結社と言っても結社の存在そのものが秘密なのではなく、組織内の重要儀式が門外不出の秘伝とされているだけだと彼は言い、私は元よりそう言う事を気にしないので彼がそんな結社の一員だと聞いても気にせず結婚した。そもそも、きっと誰だって自分の中に何らかの秘伝を隠している。
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竜飼いその73・岩石親父と碧空色の陰謀

2020-09-12 07:17:01 | 幻想世界の竜飼い
たかあきの竜は碧空の鉱石デミドラゴンという品種名です。気性は利発で、用途は愛玩用です。

 定年退職した旦那が鬱陶しいという極めて冷酷な理由から、母が父の反対を押し切って飼い始めた竜は甘え上手のお利口な子だったので家族全員に可愛がられたが、特に悩殺と呼ぶに相応しい溺愛振りを示す父の姿を眺めながら一人密かにほくそ笑んでいた母の姿を目撃したことは、とりあえず私一人の秘密にしておこうと思う。 
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竜飼いその72・白銀哀歌

2020-09-09 23:06:24 | 幻想世界の竜飼い
たかあきの竜は白銀の薫風トカゲモドキという品種名です。気性は利発で、用途は飛翔用です。

 祖父が動物園に勤めていた若い頃、立派な檻に翼を封じられて見世物にされた飛竜たちは、それでも飼育員に大事にされて平穏に暮らしていた。しかし戦争が始まると共に国を覆った狂気は、飛竜がこの時代に生きることを許さなかった。戦時下における様々な危険を理由とされて、糧食を絶たれながらも最期まで人間を信じて死んでいったであろう飛竜たちに詫びる術はどこにも無いと、祖父は悲しげに呟く。
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竜飼いその71・竜の恩返し(暫定)

2020-09-03 20:57:54 | 幻想世界の竜飼い
たかあきの竜は雪色の水晶竜という品種名です。気性はお利口で、用途はペットです。

 ある日いきなりうちに現れて父さんが飼い始めた竜は太陽に照らされた新雪のような輝きを放つ珍しい竜で欲しがる人は多いが、父さんはどんなに懇願されても竜を他人に譲ろうとしない。何でもこの竜は父さんが雪山で助けた恩返しに現れた健気な奴なので自分が一生面倒を見てやらないといけないと言い張るのだ。勿論どこまで本気で言っているのかは分からない。
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