アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

水ぬくい四万十川は

2012-06-14 | 四万十川 梅雨

  最高気温28度。

 「きゃーきゃー!!わぁぁぁ・・・」 

梅雨の晴れ間。南風にのって、子供たちのはしゃぐ声が我が家のベランダまでとどきます。

今夏も小学校のプールの時間がはじまったのです。

小さなプールの水温は、23~24度。今の四万十川も、同じくらいの水温(川面)。

そんなぬくく(あたたかく)水質もまだ良い水が、四万十川の大きな魅力のひとつです。

 

 南北に長く、気候の変化大きく、山深く、雨が多い日本には、たくさんの川が流れています(3万5000本)。

川はそれぞれに特徴があります(流れる場所の気候、地形、自然環境などの違いにより)。

四万十川の特徴のひとつは、穿入蛇行(せんにゅうだこう:おおきな蛇行曲線を描くながれ)です。

 

 源流から河口まで川の高低差が小さい四万十川は、

クネクネと大きく曲がりながらゆったりとながれます。そのため川の水温が高くなりやすいのです。

真夏の四万十川の川面の水温は、30度前後(中下流域)。 

目黒川や黒尊川など、支流の最下流域も、本流とほぼ同じくらいの水温になります。

(本流の真冬の水温は6~8度ほど)

ゆったりながれるということは、水が汚れやすいとも言えますが、

流域の人口がとても少ないこの川は、川の水もまだ比較的キレイなのです。

 

「四万十川がぼちぼち太うになってきた窪川町から河口まではまだ130キロメートルあるいうけんど、

そこと河口の標高差は100メートルしかない。

西土佐村の江川崎から河口までは40キロメートルで40メートルの差よ。

ほしたら、勾配はだいだい1000分の1いうことになりよるじゃろ」四万十川がたり 野村春松

 

*四万十川には、本流に家地川ダム、支流に津賀ダムがあります。

ダムは、ダム下流域の自然環境(水質、水量、生物など)に大きな影響を及ぼしています。

 思えば、僕がカヌーツーリングデビューした長野の犀川は、アルプスの冷たい雪どけ水がながれる川でした。

真夏でも水温が低く、8月の終わりに半そでのウエットスーツを着てカヤックを漕いだものです。

水温が低い犀川には、カヤックに危険な人工の障害物も多く、

「うーん、沈はしたくないなぁ・・・」やや緊張して下ったことをよくおぼえています。

ちなみに、僕が学んだ老舗カヌースクールのプログラムは。

1 昼間は野尻湖でカヤック基礎レッスン。

2 その夜は講義。

3 翌日は犀川に移動しカヤックツーリング。

この基礎トレーニングを何度もやった僕は、カヤックの基礎技術をすっかりおぼえてしまいました。

(今、とても役だってます。仕事の関係でやったんだけど)。

 日本一あつい真夏の四万十(2012年時)。最高気温35度オーバー。川面の水温30度。

・沈下橋からとびこむ・カヌーで沈する・水の掛けあいっこをする

・水のキレイな支流でシュノーケリング&手長エビさがし

・ライフジャケットで川をプカプカとながれる。などなど。

水ぬくくキレイな四万十川は、「バシャバシャ川遊び」もまた楽しい川なのです。

 

 「夏の四万十川は、カヌーで下るだけじゃぁもったいない。

ゲストにその魅力である、ぬくくきれいな水をの~んびりと楽しんでもらいたい」

そんな思いから、アークでは少人数制の「カヌー&川遊びツアー」をおこなっています。

岩間沈下橋

 支流目黒川

支流目黒川