アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

初冬ブルーの空と川

2024-12-07 | ・最新のお知らせ・イベントなど

 2016年 初冬に書いた「初冬ブルーの空と川」再掲です

 最高気温17、7度。

 「突きぬける青空と透きとおる水。冬の四万十川を深く感じたければ、

カヌーで下るのがベストさ。風と水はきっぱりと冷たいけれどね」

初冬ブルーの空の下、小春日和の四万十川をカヤックで下りました。

 12月3日。スタート地点の朝の空は、霧に白く閉ざされていました。

キリッと冷えた師走の空気。(カヤック乗艇時に)足に触れる水が、ピリッと肌を刺す。

冬の水の上に滑りだした僕らは、まずはとろ場を上へ下へ漕いでカラダを慣らし温めました。

 

 今日の最低気温は、3、7度。川面の水温は、12度。

四万十川の水量は、やや少なめ(平水時より)。

*とろ場:水の流れがゆるやかなところ

 

 少し漕いだあと僕は、

「ちょっと短めのウォーミングアップですが、そろそろ下りましょう。距離も長いし。もうすぐ霧も晴れますよ」

と、隣を漕いでいるゲストのOさんに声をかけました。小さくうなずいたOさん。

*今夏のツアーにも参加しているOさん。その時は曇り空、川の透明度もよくなかった。

今日の空は晴れる、ということは(天気予報はもちろん)、

バスでゴール地点からスタート地点に移動した僕にはわかっていました。

ゴール地点の空はもう霧が晴れてきて、朝の空は下流から少しずつ明るくなってきていたから。

 

 下りはじめた初冬の川は、透明度が高く4メーターほどの川底が見えます。

冷たくなった水の中に見えるのは、鯉ばかり、

その他の魚たちは、大きな岩の下や淵に集まってじっとしているのでしょう。

 

 カヤックは初冬のひやい水の瀬に突入。*ひやい:冷たい

ザブンザブン!デッキをスカートをあらう水「うひゃひゃ、水つめてー!でも気持ちE!!」。

心地よいスリル。瀬を下りながらオジサンたちは、童心に帰ってゆきました。

 3キロほど下ったところで、空が晴れてきて陽が川を照らしはじめました。

すると、それまでの暗くヒンヤリとした川の表情は一変、明るくあたたかな川に。

ポカポカ陽ざしに包まれた僕らは「ははーっ、太陽さんはエライ!」と太陽の偉大さに頭をたれる。

(ついこの間までは暑すぎる太陽にブウブウ言ってたのに・・・ゲンキンなものですね)

 

 あたたかい季節よりも青さを増した初冬ブルーの空と川。

色づいた岸べの落葉樹の葉は今が見ごろ。その中でもエノキの黄葉がひときわ目に鮮やかです。

風がない水面は鏡のよう。カヤックは、水面の空、山、照葉をさいて下ってゆきます。

 岩間沈下橋でランチタイム。

風がない昼どきの川原は陽ざしがポカポカ、薄着になってゆったりとくつろぎました。

今日の最高気温17、7度。

 太陽とビーフシチュー(サービスさ)にぬくもる。

 午後のコースは(午前のコースに比べ)瀬が少なく、長いとろ場が増えます。

長いとろ場で、強い北よりの風(冬によく吹く)に吹かれると操船がやっかいだけど、

今日の川は午後も風が吹かず、のっぺりとした水面で僕らを遊ばせてくれました。サンキュー。

 

 おしゃべりをしながら僕らは、小春日和の川をのんびりと下って口屋内沈下橋でゴール(漕行15キロ)。

そして、ダンディなOさんは、沈下橋の上でうまそうにパイプをくゆらせました。

(風がないので外でも吸えるとのこと、今日はパイプにもよい日だったんですね)

初冬ブルーの空の下、パイプの煙(香り)と無垢な笑顔も心に残るワン&オンリーなツアーでした。

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12月7日(木)のつぶやき(リブログ)

2024-12-07 | ・最新のお知らせ・イベントなど

1年前に書いたRiver&Sky(ツイート2023)再掲です

 おはようございます。四万十は、晴れ。

おだやかに晴れてぬくい朝です、と書いていたら、

ザワザワと強い風が、庭の木々を大きく揺さぶりはじめました。

今日は、風曜日?

冬の川の楽しみのひとつは、ビュウビュウと吹きぬける冷たい北風に吹かれるコト。

沈下橋で足を踏んばって、何も考えずに、ココロゆくまで。あなたもいかが?

今日の最低気温は、7、1度。

 

 最高気温15、8度。晴れ。風さわがしい午後です。

昼前、近所をブラブラ歩いていると、自宅からでてきた顔見知りのおんちゃんとばったり会いました。

おんちゃんは、「おお、まだこっち(四万十に)おったか、ちょっと待っててや」と言ったあと、

家にもどり、今度は、ふくらんだ透明のビニール袋を片手にでてきました。

「これ、食うたや!」

ん?受けとると、ビニール袋のなかには、氷と小振りのアユ(15センチほど)がこじゃんと入っています。

「今年は豊漁やけん、こまいけど。とってもとってもおるけん。皆にわけてるんよ。メスは卵をもっちゅうぜ」

「ありがとうございます」。僕は、あいまいな笑みを浮かべて受け取りました。

少し困惑したのは、うれしいけど、一人で食べるには多すぎると思ったから。

夕方、いただいたアユを料理するコトに。

・塩焼き(炭火を用意して焼くのは、手間がかかるなぁ) 

・塩煮(うーん、ツマミにはどうかなぁ。食べたことがないけど)

・唐揚げ(小ぶりのアユは、頭からがぶりといけるし。地元産のユズもあるし)

あまり迷わずに、唐揚げに決定。ネットで料理の仕方を確認してから調理開始(便利な世の中ですね)。

30分後。出来上がったのは、

「四万十川の落ちアユの唐揚げ。黒尊産のユズをそえて」

 

うーん、なかなか美味そうですが・・・。♪だけども モンダイは 今日の酒 ビールがない♪

めんどくさがって、町まで買い出しに行くのを先延ばしにしてたツケが回ってきたか・・・。哀号。

(ビールは、町までいかないと手に入らない。車で所要25分ほど)。

しょーがない、飲み物は、(まだ残っている)安い白ワインの炭酸割りでいきますか。

自然豊かな川の肴と貧弱でチープな酒、

なんとも、「画竜点睛を欠く」今宵のハッピーアワーなのでした。いやはや。

さて、お味は?


海に近い河口付近で生まれたアユは、一度海に出て稚魚となり、

やがて春になると川の上流へ向かって上りながら成長します。

そして、風が冷たくなり秋を迎えるころになると、産卵するために再び海を目指して川を下り河口付近で産卵します。

落ち鮎とは、秋の産卵期に川を下ってきた鮎のことをさします。

腹に卵をもち、体色は変化し鉄サビのような色になることから「さび鮎」とも呼ばれます。

繁殖期である為あまりエサをとらず、メスはそのうえ卵に養分を奪われ、オスメス共に痩せています。

しかし、落ち鮎は身の締まりや甘みに成熟したうまみが加わり、夏に旬を迎えた鮎とはまた違った魅力があります。


 

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12月7日(水)のつぶやき(リブログ)

2024-12-07 | ・最新のお知らせ・イベントなど

2年前に書いたRiver&Sky(ツイート2022)再掲です

 おはようございます。四万十は、晴れ。

起きぬけにカーテンを開ける、とまぶしい朝日が、

部屋の奥までとどいて、花瓶のサザンカの赤を淡くかがかせます。傾いたなぁ、太陽も冬か。

沈下橋へ。人の影も長くなった橋の上で、ポーズをつくるのもオモシロイ。

影遊びも楽しい冬です。今日の最低気温は、2、0度。

 

 最高気温14、1度。午後も晴れ。

今日から大雪(たいせつ:二十四節気)なんですね。わおっ、はやいなぁ・・・。

昼どきの四万十は、やわらかな陽ざしがたっぷりであたたかい。

ベランダの陽だまりにコットを広げ、本を読みつつ大雪の太陽としたしむ。ぬくぬく。

いわゆるひとつの少確幸ってやつです。干しているフトンも気持ちよさそうです。

そして、太陽にじこじこ服を脱がされた僕は、最終的に短パンいっちょうでゴロゴロです。にゃーん。

 

「結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。

そして最後に意味を持つのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがえのないその時間である」

長い旅の途上:星野道夫

 

本を閉じ、目を閉じて思う。

今シーズンも、望むような結果にならなかったけど、手をぬくことなく

(自分なりに)ベストを尽くしたかけがえのない時間(ツアー)は、ゲストの笑顔とよろこびの感想は、

長い旅の凍える夜に、ココロをぬくめる薪火になってくれるはずだ、と。

画像は、1月撮影。

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