「ボウリング・フォー・コロンバイン」
02年の数々のドキュメンタリー大賞を受賞(ラスベガス、フロリダ、サウスイースタン、トロント、ナショナル・ボード・オブ・レビュー)、バンクーバー映画賞グランプリ授賞、サンセバスチャン及びサンパウロ国際映画賞観客賞授賞、カンヌでは審査委員長のD・リンチがわざわざ「カンヌ国際映画祭55周年記念特別賞」まで作って嵌め込み(55年っちゅ~のが また中途半端な!)。本年、全米脚本家協会賞のオリジナル脚本賞を授賞した話題の映画。
コロラド州コロンバイン高校での銃乱射事件に端を発し米国の銃社会を追求、しいては米国独特の攻撃性を追求した長編ドキュメンタリー。監督・製作・脚本のマイケル・ムーアはTVドキュメンタリーも手掛けるジャーナリスト。
「アメリカのなぎら健壱」とも言えるトボけた風貌。ジャーナリストなのに取材はアポなし、格好はネルシャツ・ジーンズ・ベースボールキャップ。
マイクとカメラを従えて、国家とメディアが隠したいモノに突っ込んで行く。「電波少年」を例えに出す者も居るが、私は むしろ「ゆきゆきて神軍」「全身小説家」の原一男監督を思い起こした。
しかし「ボウリング・・・」ではM・ムーア自身が奥崎なのである。奥崎ほど過剰ではない。「ゆきゆきて」は奥崎の余りの常軌の逸し振りに「国家が人間を変えたのでは無く、戦争が無くても奥崎は奥崎にしか成り得なかったのでは無いか?」と云う、本題から逸脱した「個人の資質」への疑問が湧いて来るのだが(笑)。
「アメリカのなぎら健壱」は違う。無邪気に疑問へぶつかって行く。中学生レベルの正義感で(これも確信犯的にだろうが)。
銃乱射の少年2人が直前まで聴いていたマリリン・マンソンが非難されるのなら「なぜ直前まで興じていたボウリングが非難されないのだ?」。「失業率が問題なら米国以上のカナダは?」「銃が多いからったって狩猟国カナダの方が多い」「国に血塗られた歴史があるならドイツは?英国は?」「ゲームの影響なら日本は?」「暴力映画の影響ならフランスにもあるはず」「人種の多さならカナダも英国もだ」・・・と疑問を呈示しては自らソコへ突っ込んでいく。
しまいにゃカナダに飛んで「玄関の施錠調査」、いきなり一般家庭のドアを開けていく。人が居たら少しバツ悪げに「ゴメン実は・・」と趣旨説明。つ~かヨネスケの「となりの晩ごはん」かよ!
でも、のほほんと応対するカナダ人に「なぜ同じ北米なのに、こんなに違うんだ」とカナダののんびり振りに驚くM・ムーア(←私も驚いた)。
どこかユーモラス。そういや驚いた事に、M・ムーア自身が印象的なドキュメント映画として「ゆきゆきて神軍」を挙げ「しかし、とてもじゃないが自分にはアレは撮れない」と語っているとか。そりゃ「フツ~を装って追っ掛ける」のと「狂気と紙一重の徹底追求」は違うよなって気もするわ(笑)。
自分のTV番組で「我々にも査察する権利がある」と、ど~見ても普通のイラク人を引き連れて米軍国内基地の武器庫を訪れる。
と~ぜん止められるのだが、相手もムーアの独特の風貌で「コイツは・・・」と気付くからムゲに叩き出す事も出来ない。そこでまたスッとぼけた質問・・・。
映画内にて、2名の乱射犯(未成年・コロンバイン高校の学生)と同郷・同年代としてアニメ「サウスパーク」の原作者も登場するが。原一男よりは「サウスパーク」&「シンプソンズ」、~シンプソンズの原作者もファンと云うフランク・ザッパ、~ザッパと僅かに交流あったと云うレニ・ブルースとの方がM・ムーアに近しいモノを感じるのだが(実際ザッパとムーアは会食した事あったらしい)。
「怒り」と「毒」をユーモアで包んでエンターテイメント化すると云う意味では故ナンシー関にも・・・。
私にとって見習うべき人物の登場だな。
「幼稚」「彼は問題を呈示するだけ。答えを出そうとする姿勢すら無い」と云う批判もあるが。
その辺は自分にも思い当たるので、他人の山とせず・・・(笑)。
最後に。コロンバインからスタート、加害者の血縁~被害者および、その家族~銃弾を販売したKマートと続いていった突撃インタビューも、全米ライフル協会長であり俳優のチャールトン・ヘストンに行き着く。
なぜか悲惨な銃犯罪が発生した直後に当地へ赴いて全米ライフル協会の集会を行い、銃の必要性を訴えるヘストンを「のほほん」と追い詰めるムーア。
息詰まらない(詰まる?)ラストの結末や如何に!!
◆3/10(後楽園ホール)の試合結果
○4R
永安潤之介 KO4R 野原よしひで
岸 裕機 判定 有木竜大
南雲 滋 KO1R 矢板貴行
佐藤要介 KO1R 川野勝彦
○6R
古川敬介 判定 武島裕介
吉満浩司 KO6R 高木貴広
佐藤賢治 負傷判定6R 淵崎秀人
○8R
臼井知史 KO2R カオサイノーイ・ギャラクサクティーナ(タイ)←なんじゃコノ名前!
○日本W級タイトルマッチ10R
小林秀一 判定 永瀬輝男
BGM:The Rolling Stones In Concert [Get Ya-Ya's Out!]
02年の数々のドキュメンタリー大賞を受賞(ラスベガス、フロリダ、サウスイースタン、トロント、ナショナル・ボード・オブ・レビュー)、バンクーバー映画賞グランプリ授賞、サンセバスチャン及びサンパウロ国際映画賞観客賞授賞、カンヌでは審査委員長のD・リンチがわざわざ「カンヌ国際映画祭55周年記念特別賞」まで作って嵌め込み(55年っちゅ~のが また中途半端な!)。本年、全米脚本家協会賞のオリジナル脚本賞を授賞した話題の映画。
コロラド州コロンバイン高校での銃乱射事件に端を発し米国の銃社会を追求、しいては米国独特の攻撃性を追求した長編ドキュメンタリー。監督・製作・脚本のマイケル・ムーアはTVドキュメンタリーも手掛けるジャーナリスト。
「アメリカのなぎら健壱」とも言えるトボけた風貌。ジャーナリストなのに取材はアポなし、格好はネルシャツ・ジーンズ・ベースボールキャップ。
マイクとカメラを従えて、国家とメディアが隠したいモノに突っ込んで行く。「電波少年」を例えに出す者も居るが、私は むしろ「ゆきゆきて神軍」「全身小説家」の原一男監督を思い起こした。
しかし「ボウリング・・・」ではM・ムーア自身が奥崎なのである。奥崎ほど過剰ではない。「ゆきゆきて」は奥崎の余りの常軌の逸し振りに「国家が人間を変えたのでは無く、戦争が無くても奥崎は奥崎にしか成り得なかったのでは無いか?」と云う、本題から逸脱した「個人の資質」への疑問が湧いて来るのだが(笑)。
「アメリカのなぎら健壱」は違う。無邪気に疑問へぶつかって行く。中学生レベルの正義感で(これも確信犯的にだろうが)。
銃乱射の少年2人が直前まで聴いていたマリリン・マンソンが非難されるのなら「なぜ直前まで興じていたボウリングが非難されないのだ?」。「失業率が問題なら米国以上のカナダは?」「銃が多いからったって狩猟国カナダの方が多い」「国に血塗られた歴史があるならドイツは?英国は?」「ゲームの影響なら日本は?」「暴力映画の影響ならフランスにもあるはず」「人種の多さならカナダも英国もだ」・・・と疑問を呈示しては自らソコへ突っ込んでいく。
しまいにゃカナダに飛んで「玄関の施錠調査」、いきなり一般家庭のドアを開けていく。人が居たら少しバツ悪げに「ゴメン実は・・」と趣旨説明。つ~かヨネスケの「となりの晩ごはん」かよ!
でも、のほほんと応対するカナダ人に「なぜ同じ北米なのに、こんなに違うんだ」とカナダののんびり振りに驚くM・ムーア(←私も驚いた)。
どこかユーモラス。そういや驚いた事に、M・ムーア自身が印象的なドキュメント映画として「ゆきゆきて神軍」を挙げ「しかし、とてもじゃないが自分にはアレは撮れない」と語っているとか。そりゃ「フツ~を装って追っ掛ける」のと「狂気と紙一重の徹底追求」は違うよなって気もするわ(笑)。
自分のTV番組で「我々にも査察する権利がある」と、ど~見ても普通のイラク人を引き連れて米軍国内基地の武器庫を訪れる。
と~ぜん止められるのだが、相手もムーアの独特の風貌で「コイツは・・・」と気付くからムゲに叩き出す事も出来ない。そこでまたスッとぼけた質問・・・。
映画内にて、2名の乱射犯(未成年・コロンバイン高校の学生)と同郷・同年代としてアニメ「サウスパーク」の原作者も登場するが。原一男よりは「サウスパーク」&「シンプソンズ」、~シンプソンズの原作者もファンと云うフランク・ザッパ、~ザッパと僅かに交流あったと云うレニ・ブルースとの方がM・ムーアに近しいモノを感じるのだが(実際ザッパとムーアは会食した事あったらしい)。
「怒り」と「毒」をユーモアで包んでエンターテイメント化すると云う意味では故ナンシー関にも・・・。
私にとって見習うべき人物の登場だな。
「幼稚」「彼は問題を呈示するだけ。答えを出そうとする姿勢すら無い」と云う批判もあるが。
その辺は自分にも思い当たるので、他人の山とせず・・・(笑)。
最後に。コロンバインからスタート、加害者の血縁~被害者および、その家族~銃弾を販売したKマートと続いていった突撃インタビューも、全米ライフル協会長であり俳優のチャールトン・ヘストンに行き着く。
なぜか悲惨な銃犯罪が発生した直後に当地へ赴いて全米ライフル協会の集会を行い、銃の必要性を訴えるヘストンを「のほほん」と追い詰めるムーア。
息詰まらない(詰まる?)ラストの結末や如何に!!
◆3/10(後楽園ホール)の試合結果
○4R
永安潤之介 KO4R 野原よしひで
岸 裕機 判定 有木竜大
南雲 滋 KO1R 矢板貴行
佐藤要介 KO1R 川野勝彦
○6R
古川敬介 判定 武島裕介
吉満浩司 KO6R 高木貴広
佐藤賢治 負傷判定6R 淵崎秀人
○8R
臼井知史 KO2R カオサイノーイ・ギャラクサクティーナ(タイ)←なんじゃコノ名前!
○日本W級タイトルマッチ10R
小林秀一 判定 永瀬輝男
BGM:The Rolling Stones In Concert [Get Ya-Ya's Out!]