あるBOX(改)

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感想:クレイジー・キムvsズルフィカル・アリ

2007年11月30日 | ボクシング
スカイAでキムvsアリを観戦

20日、後楽園ホールで行われた東洋太平洋スーパーミドル級暫定王座決定戦は、
クレイジー・キム(ヨネクラ)が、ズルフィカル・アリ(フィジー)を第6RでKOし、新王者となったワケだが。

計量シーンからカバーするスカイAの丁寧な番組作りのお陰で、キムの「ホンネ」みたいな部分も垣間見えた。

「早くメシ食わせろよ」と言いつつも、女性リポーターの質問にノラクラと答えるキム。
「こわいよ~」「明日、変わってよ~」と泣きついたかと思えば、
「世界のチャンス無いなら、苦労して減量する甲斐も無いから『食ってガンガン筋肉付けてヘビー級に挑戦してやる』って思ったけど、『まぁまぁ』とか言われてよ。Sミドルでチャンスあるって言われて『今回もう一回体重落とすか』ってなったんだよ」みたいな事を、こぼしてみるキム。

試合になったら
相手のアリの力量が、なかなか分かり辛い。

足は細~く、その割にスタンス広く、フットワーク使うワケでもない。
ガッチリ顔をカバーした構えは、ぎこちない。
自分から大して手を出さない。

そんな相手に
とりあえず、リードを突いて、左右でボディを叩くキム。顔面へのパンチはブロックされる。

戦績もKO率も中々なアリ、「ゲスト席の西澤さんに倒されてるフィジー選手よりは上だろう」とは思うが、なにか心配にさせられるボクシング。

カバリング一辺倒かと思いきや、キムの打ち終わりにシャープなアッパーを突き上げて場内をドヨめかせたシーンで、なんとなく「迎え撃ちで倒すタイプか」と理解。
これでOPBF戦らしい対戦にはなるな・・・と安堵。
(なんでファンが、こんな心配しなきゃなんないのか・・・。亀田や西澤さんのお陰だねぇ)

たまに攻めるアリのパンチに、すこしヒヤリとさせられながらも
手数で上回るキムが優位のまま試合は第6R

頭を付けて左右フックをボディに叩くキム、やにわに右アッパーでアゴを突き上げ、アリをコーナーに詰めて防戦一方に追い詰める。

外をフックで叩いて、左を真ん中(ストマック)に突き刺すと、アリはダウン。
身体ごと叩き付けたようなボディーブローで、すっかりアリは効いてしまい、座り込んで立てなかった・・・。

あいかわらず、どこか泥臭いボクシングだが
「内・外の打ち分け」は上手く、最後のボディは(当たりドコロこそ違え)デラホーヤを倒したホプキンスのパンチを連想させる物だった。

マンディン戦、ヤらせてあげたいねぇ・・・。

キムはスーパーウエルター級、ライトヘビー級に続いてのタイトル獲得で、国内初のOPBF王座3階級制覇だが。
やはり本人は世界戦に気持ちが行ってるようで、ヨネクラ会長に聞こえよがしに「来年の始めね。話が本当に進んでたらね」などとインタビューでアピール。

念仏を入場テーマに流し、お遍路姿で登場する特異な入場スタイルや、素っ気なかったり素っ頓狂だったりと見せて実は味のある受け答えも面白いキム。

やっぱマンディンとヤらせてあげたいなぁ・・・・。

感想:三谷将之vs菊井徹平

2007年11月30日 | ボクシング
スカイAで三谷vs菊井を観戦

23日、神戸ファッションマートで行われた日本バンタム級タイトルマッチ
結果としては
王者の三谷将之(高砂)が、挑戦者の菊井徹平(花形)を3-0の判定で下したワケだが。

さすが日本タイトル・・・と言える試合であった。
最初に両者が向き合った時点で「あ、こりゃ体格が違う」と思ったが
試合が始まったら、リーチと身長の差がハッキリ表れて。

しかも、パンチのスピードが三谷の方が明らかに上とあっては
中間距離からのジャブが得意な菊井には苦しい展開。
フックが「フワリ」と空を切るシーンじゃ、「こんなに菊井のパンチって速くなかったっけ?」と首を傾げるワタクシ・・・。

それでも「研究してきた」という挑戦者、ロリー松下が多用していたイキナリの右ストレートなどを使って、左肩が下がる三谷の隙を突きに出る。第2Rは挑戦者が取ったか?

三谷もメキシコ仕込み(?)の逆ワンツーで煽り、連打のスピード差を見せる。
接近しても速い左フックを上下に打ち分けてリード。

中盤は挑戦者が右フックを被せて撹乱、王者の距離を潰しに掛かる。
ジャバーである筈の菊井が、くっ付いてフックで攻めるのは苦しい攻め口だと思うが、この日の体格差とスピード差を考えれば仕方ない選択。
(パワー差は折り込み済みだったろうが、このスピード差は痛かったなぁ)

決して楽勝ペースで無い事は王者陣営も知っていたか、勝負どころの終盤でスパートしたのは三谷。
スピードと手数で優勢に立ち、そのまま最終ラウンドの終了ゴングを聞いた。

終盤のポイントを考慮して、「2~3点差で王者かな」と思ったが
公式採点は中~大差で王者。

まぁ、これも地元の利でしょうか。
菊井陣営からしたら、それも覚悟しての敵地入りだから仕方ない・・・か。

3度目の防衛に成功した三谷は、21勝(10KO)2敗。次はサーシャ戦が話題に上がっている。
(高砂ジムのハード路線には頭が下がりますなぁ)

3連敗の菊井は、21勝(4KO)7敗。なんか、日高和彦と言い、私が贔屓する選手は、マック・クリハラ・トレーナーが付いてコケる傾向にあるような・・・。

スパー過多や攻撃偏重に陥っての自滅?
やっぱり、マック氏を付けるのは、選手との相性を熟考してからの方が良いのでは?

――なんて
考えてしまった初冬の夜・・・。

感想:ミゲル・コットvsシェーン・モズリー

2007年11月30日 | ボクシング
ミゲール・コットvsシェーン・モズリー

米 ニューヨーク MSG
【WBA世界ウェルター級タイトルマッチ】
ミゲール・コット 12R判定 シェーン・モズリー

採点は、115-113・115-113・116-113・・・のユナニマス。

予想の範囲内の試合だったが
(それ以前に放送された「コンビネーションのマルケスvs単打のフアレス」のSフェザー級戦も予想の範囲内でした・・・)
コットのジャブや右クロスが良く当たったのは意外。

モズリーもボディ打てるから、効果的なパンチあるかも・・・と思ったが右アッパーとはね。
あれでコットが慎重になるとは・・・。

中盤リズムボクシングやってスタミナ持ち直したモズリーの「試合運びの上手さ」に感心。
「36才か~、もう少し若かったらなぁ」と思っても詮無いけど・・・。

最終回とか、下がるボクシング見せたコットに少し落胆。
守りも解説で言うほど鉄壁じゃないし・・・。

さてさて、マルガリート戦とかあったらどうなるんでしょうねぇ。