あるBOX(改)

ボクシング、70年代ロック、ヲタ系、日々の出来事などをウダウダと・・・

帰省⑤

2010年12月22日 | 漫画
すごい漫画も買ってました。
水木しげる『狂気の戦場/総員玉砕せよ!』(初版)



圧巻の準・実録戦争漫画
主人公のモデルである水木さんが生き残ってる以外は
全て実話・・・という途轍もない作品



最後の生き残りとなった主人公が
南洋の海岸で敵の銃弾に倒れ息絶える寸前の
「ああ、皆こうして誰にも知られず死んでいったんだなぁ」
というセリフは
「戦死していった戦友のために」という気概で描き上げた水木さんの
使命感が言わせたものだろう



※骨になっていく日本兵の描写(写真ではない)
 途轍もない描き込み
 水木スタッフの恐るべき描写力!



自分自身もそうなったかも知れない紙一重の物語
もう一人の水木しげるが歩んだ末路

心の中で「本当はこうなるべきだった」とさえ水木さんは思ってのかも知れない

NHKドラマ『ゲゲゲの女房』にも登場した重要作
再版・重版されているが、大判サイズの初出版は別格だ

帰省④

2010年12月22日 | 漫画
ああ
片付けながら、また読んでいた

毎回これがネックなんだが
今回はこれを最小限に抑えて片付け敢行

もう、あとは「こんな本もありました」リポート



板橋しゅうほう『アイ・シティ』・・・本格SF

矢野健太郎『ネコじゃないモン!』



アニメ絵のはしり
この人や桂正和の登場に続き各誌にアニメ絵マンガが
登場してった印象がある



佐藤宏之『気分はグルービー』
学生ロックバンドの日常を描いた漫画
もちろん女の子も重要キャラとして登場する
名作として語られることは無いが、なんか好きだったんだよなぁ



青柳裕介『土佐の一本釣り』

8巻は同作品中の最高の盛り上がり
別漁船の遭難救助に向かう主人公の第一福丸
危険な出港への葛藤 そして決意
暴風雨の中、家の窓を開き、陸の明かりで男達を勇気付ける女達

作者の青柳さんは2001年に癌のため56才で亡くなってしまったが
青年漫画史上最高に感動的なシ-ンを描いたという意味では
「名作をモノにし、名シーンを残す」物書きの本望は果たせただろうな

『土佐の一本釣り』は全25巻だが
なぜか実家には23と24巻がなかった
人に貸して戻って来なかったのかなぁ・・・・

あとは、色々集めたボクシング漫画。
江口寿史『エイジ』



ボクシングファンでもある作者が取り組んだストーリー漫画
※なんと当時ホープだった浜田剛さんが
 試合シーンで「KOキング浜」として登場している



とはいえ元はギャグ漫画描いてた人だから、
そういうシーンも散りばめられてポップで新しいボクシング漫画に
なっている
※具志堅さんが『解説者・具知堅さん』として登場し
 ひたすら「ちょっちゅね」とコメントするシーンなど
 今見ると『20年以上この芸風で生きている具志堅さんの凄さ』を
 感じてしまう

ストーリーは
ボクシングジムの次男エイジは当初ボクサーになる事に否定的で、
バンド活動しながら問題起こしちゃ停学食らってる気楽な高校生だったが
亡き父を指導していた老人の登場や
兄の日本タイトル戦(浜武史戦)での健闘を見てグローブを握る決心をする
・・・といったもの



作者は1巻で終わったこの漫画を「未完の作品である」とコメントしてるが
まぁ、(新人時代はともかく)話が進むにつれ雑になったり
連載を落としたりする、この人の資質からすると
未完で終わって良かった気もする

そして
意外なボクシング漫画でいえば

竜崎遼児『弾アライブ』



『どぐされ球団』で御馴染みの作者が小学館に活動先を移して描いた作品
『どぐされ』の迫力ある描写からすると、この人がボクシング漫画を描くのも
「必然」だったともいえる

この表紙は
ボクシング誌に載っていたアレクシス・アルゲリョのファイティングポーズを
参考にしたと思われる

帰省③

2010年12月22日 | 漫画
朝日ソノラマのSUNコミックスでいえば
細野不二彦作画の『クラッシャージョー』も稀少度高いのかなぁ



同じく吾妻ひでお『やけくそ黙示録』もSUNコミックス
『失踪日記』人気で色々出版されてる『あじま先生』だが
旧作の絶版発掘までは進んでいないだろうなぁ



稀少度で言えば『こち亀』初版
初版といえど50~60年代本以外は有り難がれないが
この『こち亀』は作者名が『山止たつひこ』



値が付くのか?売れるのか?

本編が『実在の学校名を出した』として打ち切りになり
単行本も1巻の初版だけで発行数が限られている(はず)の
宮下あきら『私立極道高校』



これも持ってましたよ
これも値が付くのでしょうか?

本宮一派はヲタが居なそうだから値は付かないか?
本宮ひろし大先生のは『武蔵』の初版を2巻持ってるが
部数の少ない『ジャンプ・コミックス・デラックス』だけに
希少価値はあると思うが、どうだろう?

あと集英社文庫の『万年雪の見える家』もあるが
※本宮ひろし大先生自身が
 「売れないと分かってても時々ああいうのが描きたくなる
 んだよなぁ」と仰った『本宮版・北の国から』

これも人気に反映して発行部数が少ない筈だが
まぁ値は付かないだろうなぁ



そして
これも部数の少ない『ジャンプ・スーパー・コミックス』
富沢順『コマンダーゼロ』

車田正美一派の中では屈指の絵師であるだけに
最近も集英社系の青年誌で時折描いておられる富沢さん
相変わらず上手いが、原点ともいえる『コマンダーゼロ』は
今見ても面白かった

帰省②

2010年12月22日 | 漫画
今回のチェック品

マンガ本ばっかりだが
残す品と売る品と廃棄する品の選別が中々しんどかった

自分が良い本だと思っても
状態や世間の人気で全然評価が違っちゃうからねぇ・・・

やはり手放し難いのは『イイ漫画』
知名度こそは高くないが心に残る作品



CD売っ払う時と感覚が似てるなぁ
「傑作でも大家のものなら手放しても再入手は容易」だから
売っ払えるけど
(枚数出回ってるから再入手の場合も安価で可能だし)

中堅あたりの『知られざる傑作』は量的に出回ってないから
再入手が困難で手放し難い・・・

絶版の本なんて
ここで手放したら二度と出会えないかも知れないし
貴重な本を心無い業者に渡して廃棄・・・なんて事になったらと
考えると胸が痛い



少女漫画でいえば『大泉サロン』の方々の本は手放し難いなぁ
そりゃ萩尾望都さんや竹宮惠子さんといった巨匠の作品は
豪華本とかになって再販されるから手放しても大丈夫だろうが

伊東愛子さんや花郁悠紀子さんの本は・・・・



伊東さんの本なんて絶版の朝日ソノラマSUNコミックスだし
病に倒れた花郁さんは、体力的にペン入れさえ難しくなった制作の
途中、実妹の波津さんや師匠格の萩尾望都さんが手伝ったと
言われる大泉サロンの夭逝作家だし
(画像の作品がそれにあたるかは不明)



ああ、手放せません 手放せませんよ

たとえば英国ロックファンからすると
名バンドは大物のZEPやパープルだけじゃなくて
フリーやバドカンやハンブルパイやスプーキィトゥースや
ジェスロタルやトラフィックやロビン・トロワーも
愛しくて愛しくて仕方が無い・・・状況に似ています

逆に愛着が深いのです



画像は布浦翼さんの『地中海の真珠』
この人もロマンチックで素敵な漫画をお描きになりました
近年は動物(ウサギ)キャラの漫画でスマッシュヒットを
飛ばしておいでで御活躍なにより・・・

だから図書館に寄贈して良い子たちに読んで欲しいくらいなんですよ

でも
私にとっての価値と他者の価値は必ずしも一致しないし
手荒に読まれてボロボロにされるのも辛い

古本屋に持って行っても背表紙が日に焼けてるような本は
引き取ってくれないしなぁ

東京に持って来ようとしても置いとくスペースが無いし

ブックオフに持ち込んだって絶対にロクな事にならないし
まんだらけだって引き取ってくれるか微妙だし

ああ、悩んでしまう・・・

帰省

2010年12月22日 | 生活
まぁ
母親が入院したんで帰ったんだが

私が帰ると聞いて外出届を出してたもんで
『見舞い』のつもりが、いつもの帰省になってしまった

「○×がシクシクする」と主張するも
精密検査で何もないと言われ、それでも主張したら
「気のせい」って事にされて
「それ系の病院」に入院させられたそうな

う~ん
なかなか人聞きが悪い入院だ
他の病院で『セカンドオピニオン』やったがイイんじゃないか?

会ったら、けっこう元気で
入院先じゃ良くしてもらってるらしいから
「まあ、取り合えずイイか」って気になった

本人は納得してるし
高齢だから入院費は年金で充分にまかなえてるようだし

「じゃ」と

私は実家の事を何かしようと思った



つ~か、自分の部屋の片付けをしなければ
安い本箱が傾き、倒壊の危機なのよね

本の処分もしなきゃなんないし
「なんでこんなの買ったの?」みたいなマンガも多いんだよなぁ
昔の私は何を考えていたのでしょう・・・

取り出して種類分けしたら
多いこと多いこと



とりあえず300冊はあった
他の本棚にも満杯だから4分の1程度なのだが

結局は一日仕事になり
「何しに帰ってきたんだオマエは」と

またしても母親にボヤかれる事になった・・・・