新鹿山荘控帳

山荘管理人が季節の移ろいを、書きとめました
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《『人の話を聞け!』》というはなし

2011-05-11 18:02:22 | ドライブ
さて早川町からの帰りです。

十数年前から、本栖湖とか早川方面に出かけたときによく立ち寄るのに「奥之湯金山博物館」があります。武田信玄の甲州金山の博物館です。その1階に砂金採りの体験場があります。

土肥金山にも同様の施設があります。どちらも囲いの中に水の流れた砂場があり、その中に混ぜられた砂金をパレットで探し出すのです。
十年前くらい前から時々出かけておりまして、30分で1回600円で挑戦できます。熱心に通っていた頃は1回に60粒くらいは採取でき、番付表がありまして小結位にはランクされました。先日3年ぶりにやってみたのですが、コツを忘れておりまして22粒が精一杯のていたらくでした。

それは良いのですが、会場の壁に貼ってる注意書きが面白く、紹介します。
初めて挑戦する客には、係員が採取の仕方を教えてくれます。それが、『人の話を聞け!』と商売にはあるまじき過激な言葉があるではありませんか。

さてこの博物館には、女性の個性的な学芸員がおりまして、彼女は砂金採りの国際大会でも入賞している女性です。とてもユニークで宝塚の男役役のようなすらっとした背の高い素敵な女性です。たぶんこの掲示板は彼女が貼り出したのだろうと、聞いて見ました。
正解です。初めてのお客さんに係員が説明を始めるのですが、お客さんは早く砂金採りをしたくて勝手に始めてしまいます。
先客のまねをしたり、どこかで観た事をうろ覚えでやりだすのです。しかしそんなにうまくはいきません。結局ほとんど採れず、30分の終了間際に数粒採れてぶつぶつ文句を言うのです。
そこで、あえて彼女は最後の1行を追加したそうです。

せっかく少しでも多く砂金を採って欲しくて、説明をさせていただくのにと、彼女はこぼしていました。
この貼り紙に関心を持つ方がいるそうで、新聞のコラムにも取り上げられていました。

大震災や原発の爆発を思うと先人の注意や忠告を聞いていればと、つい考えてしまう1行です。『人の話を聞け!』

コメント
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