まるみのあっちこっち巡り

ー32,000枚を超える写真とともに綴るお出かけブログー

国指定重要文化財・国指定名勝 旧伊藤伝右衛門邸

2024-12-17 00:06:57 | お出かけ 九州・沖縄



筑豊にその名を轟かせた
炭鉱王・伊藤伝右衛門の本邸の
敷地面積は約7,570㎡(約2,300坪)、
建物延床面積は約1,020㎡(約300坪)。







玄関だけを見るとそのような
豪邸には見えないかもしれませんが、
明治後期から昭和初期にかけて
増改築を重ね構造された近代和風住宅。







玄関を入り左側にある応接室。
1910年頃、食堂の2階に西洋館が建てられ、
1917年には解体され、現在の位置に
洋風の応接室が造られました。







建造物は、2020年国指定重要文化財に
庭園は、2011年国指定名勝に指定されました。
2006年に飯塚市の所有となり、
修復工事を経て2007年より一般公開。







本座敷・次之間

15畳の大広間、12畳の次之間が続いています。
北側に書院窓、南側に違棚を並べます。
襖絵は海を背景に帆掛け船の引手が
浮かぶように見せています。







畳廊下・矢羽根天井

約50mの畳廊下が配され、天井は矢羽根天井
(錯覚により天井に高低差を感じる)が
あしらわれています。







最初の妻を失った伊藤伝右衛門は1911年に
伯爵柳原前光の娘・燁子(歌人柳原白蓮)と再婚。
燁子は大正天皇の従妹にあたります。

50歳にして、25歳の若き花嫁を迎えることになり、
伝右衛門が、日本建築の粋を集めて改築、
この水洗トイレも白蓮のため。







和洋折衷の邸内は、どの部屋も細部にまで
こだわり華麗で贅を尽くした
屋敷に仕上げられています。







日本庭園に面して4つの棟と3つの土蔵からなる
御殿のような豪華さを放っていますが、
特に2階の白蓮の居室は、日本庭園を
一望できる見晴らしの良い部屋。







銀箔で作られた押入れや水上泰生が描いた蝶を
あしらった天袋など様々な意匠がこらされ、
白蓮の歓心を得るための細工さえあった、
豪華絢爛な造りとなっています。







2014年放送のNHK連続テレビ小説『花子とアン』
『赤毛のアン』の翻訳家として活躍した村岡花子の
半生をもとにしたドラマですが、腹心の友として
登場する柳原白蓮にもスポットをあてており、
こちらに来たいと思っていました。

福岡県飯塚市幸袋300

2024.2.20


にほんブログ村 旅行ブログ 船旅へにほんブログ村
コメント