080730 韓国首相が竹島初訪問 周辺海域 きょう軍事訓練

’08/07/30の朝刊記事から


韓国首相が竹島初訪問
周辺海域　きょう軍事訓練

【ソウル29日井田哲一】韓国の韓昇洙ハンスンス首相は29日、日韓両国が領有権を主張している竹島（韓国名・独島）を訪問した。
韓国首相の現地訪問は初めて。
日本の新学習指導要領解説書への竹島問題明記に続き、米国が竹島の表記を「韓国領」から「主権未指定」に変更したことを受け、「竹島は韓国領」との主張を国内外に訴える狙いとみられる。




韓首相は同日、ヘリで同島入り。
「東海（日本海）の我が領土　独島」と書かれた標石をヘリポートに設置した。
同島警備隊との昼食の席で「隣の国で独島を自分たちの領土だと言っているが、戸籍を調べれば独島が私たちの息子だとわかる」と、日本を批判した。

一方、韓国海軍は同日、竹島周辺海域で30日に「独島防衛訓練」を実施すると発表した。
海軍の艦船やP3C対潜哨戒機に加え、F15K戦闘機、海洋警察の警備艦も参加する。




訓練はこれまでも毎年行われていたが、訓練日程などは一切明らかにされていなかった。
しかし今回は、内外への領有権アピールのため、公開に踏み切ったもようだ。




町村官房長官　冷静対応訴え
町村信孝官房長官は29日の記者会見で、日韓両国が領有権を主張する竹島（韓国名・独島）を韓国の韓昇洙ハンスンス首相が訪問したことについて、「日韓新時代を築こうという基本的な考え方があるので、こういう形で（立場の）違いを煽る行為は適切ではない。冷静に対応することが大切だ」と述べ、韓国側に自制を求めた。

町村氏はまた、米連邦政府傘下の地名委員会が竹島の帰属を「韓国領」から「主権未指定」に変更し、韓国内に反発が広がっていことに関し、「米政府の一機関がやっていることで、特段反応する必要はない」と述べた。



撮影機材　Kodak DC4800

080729 米、竹島「主権未指定」に変更 韓国、日本の攻勢警戒 駐米大使問責検討

08/07/29の朝刊記事から


米、竹島「主権未指定」に変更
韓国、日本の攻勢警戒　駐米大使問責検討

【ソウル28日井田哲一】日韓両国が領有権を主張している竹島（韓国名・独島）の帰属について、米連邦政府傘下の地名委員会が「韓国領」から「主権未指定」と変更したことが判明し、韓国内で波紋を呼んでいる。

主要メディアは「日本の緻密な外交攻勢の成果」（ハンギョレ新聞）と警戒を強め、韓国政府は変更を防げなかった駐米韓国大使への問責を検討している。



地名委員会は世界の地名の呼び方を決める米政府機関で、国務省や国防総省、中央情報局などで構成。
韓国KBSテレビは26日夜、竹島の主権について韓国に属するとしていた同意委員会の表記が最近、「未指定」に変更されたと報じた。



李明博大統領は「どうしてそんなことになるんだ」と激怒。
27日に経緯の徹底調査を指示した。
政府と与党ハンナラ党は28日、表記を元に戻すよう、米政府に要求することを決めた。



聯合ニュースは28日、韓国政府が、変更を事前に把握できず対応が後手に回った李泰植イテシク駐米大使の問責を検討していると報じた。
柳明桓ユミョンファン外交通商相は28日、竹島に関する世界各国の”誤記”に対応するため省内に設置した特別作業班の初会議を招集。
各国への広報活動の強化などを指示した。



表記変更の背景について韓国メディアは、「日本の執拗なロビー活動が功を奏した」（東亜日報）、「日本は国際的に紛争地域の印象を作り出し、独島を主人なき土地にしようとする戦略を進めている」（朝鮮日報）と批判的に報道。
竹島をめぐって日韓が軍事衝突した場合の、両国の軍事力を比較した記事も登場し、警戒心を煽っている。



与野党の国会議員約50人は先週、「日本の対馬（長崎県対馬市）も韓国の領土」だとして、「対馬返還要求決議案」を国会に提出した。
世論調査によると国民の約50％が決議案に賛成した。
竹島問題をきっかけに、韓国国民の領土ナショナリズムが高まっている。

080722 観光客射殺は17歳女性兵か 金剛山事件で韓国紙

’08/07/22の朝刊記事から


観光客射殺は17歳女性兵か
金剛山事件で韓国紙

【ソウル21日井田哲一】韓国の有力紙、東亜日報は21日、北朝鮮の金剛山地域で起きた韓国人観光客射殺事件で、銃撃したのは17歳女性兵士との情報を韓国政府が入手し事実関係を確認中と報じた。



同紙によると、入隊して間もない見張り役の女性兵が、規則を厳格に守り、立ち入り禁止区域に入った観光客を射殺したとみられる。
北朝鮮は事件の処理について非常に当惑しているという。



韓国の統一省報道官は21日、報道について「そのような内容は確認できなかった」と述べたものの、「この問題は現地調査を通じて明らかにされなければならない」と、事実関係を完全に否定はしなかった。

080721 竹島支配の強化を確認 韓国政府、与党

’08/07/21の朝刊記事から


竹島支配の強化を確認　韓国政府、与党

【ソウル20日共同】韓国政府と与党ハンナラ党は20日、日本の新学習指導要領解説書の竹島（韓国名・独島）記載に対抗し、島周辺の鉱物資源調査やホテル建設などで島の事実上の「有人化」を進め、支配を強化する方針で合意した。



また、金剛山での韓国人観光客射殺事件を受け、米韓同盟強化を通じた情報収集態勢の拡充を図る方針を決めた。
ハンナラ党が明らかにした。



同党によると、これまで竹島について使ってきた「実効的支配」との言葉は、所有権紛争の存在を前提にしているとして今後使わないことを決めた。
また、政府に対し、島の守備隊を現在の警察から海兵隊に変えるよう要求した。


撮影機材
Kodak DC4800

080717 金剛山射殺「警告含め4発発射」

’08/07/17の朝刊記事から

金剛山射殺「警告含め4発発射」
北朝鮮側説明　依然食い違い

【ソウル16日井田哲一】北朝鮮の金剛山地域で韓国人女性観光客が北朝鮮兵に射殺された事件で、現地調査から帰国した韓国側の観光事業会社、現代峨山の尹万俊社長は16日、ソウル市内の同社で記者会見し、北朝鮮当局から北朝鮮兵は警告射撃を１度した後、女性を狙って3発発射した、と説明を受けたことを明らかにした。



事件当時、現場近くにいた韓国の大学生は銃声を2回聞いたといい、警告を含め4回発砲したとの北朝鮮側の説明と矛盾する。
女性は背中などに2発被弾し死亡しており、依然疑問は残ったままだ。



さらに、尹社長によると、北朝鮮側は軍の立ち入り禁止区域に8百メートル入った地点で女性を発見し、女性が5百メートル逃走したところで射殺したと説明した。
当初は1.2キロ入った地点で警告し、約1キロ逃走したと報告していた。



また、北朝鮮側の関係者は同社の調査団に対し、「もし観光客と分かっていれば銃を使うことはなかった」と何度も釈明し、遺憾の意を表明したという。
一方、韓国政府は16日、射殺された女性の解剖結果について「遠距離から射撃されたようだが正確な距離は不明」などと発表した。



聯合ニュースは16日、北朝鮮が韓国政府の調査団受け入れを拒否し続ける事態を打開するため、韓国政府内では、米国や日本、中国などに協力を求め、北朝鮮に対し圧力をかける措置が検討されていると報じた。



撮影　Kodak DC4800