‘06/06/11の新聞記事から
効率悪く汚染の恐れも
リサイクルは浪費
名古屋大学大学院 工学研究科教授 武田邦彦(63)
「リサイクルしてはいけない」(青春出版社)
世間の“常識”に真っ向から挑戦する衝撃的なタイトルの本を出してから6年。
「問題はますます深刻になっている」と警告を続ける。
著しい効率の悪さと、毒物などによる汚染の危険。
武田さんが資源論の立場から指摘するリサイクルの問題点だ。
たとえばペットボトルのリサイクル。
まず分別して運搬し、貯蔵し、洗浄し・・・とさまざまな手間がかかる。
この際、トラックの燃料も必要だし、水も電気も使う。
「結果として、石油から新しく作るのに比べて、何倍もの新たな石油が必要です。これでは何のためのリサイクルでしょうか」
元の廃プラが毒物や放射性物質で汚染されていても、チェックするすべはないから、危険なリサイクル製品が出回る恐れがある。
それでは、現実に発生する大量のごみはどうするのか。
武田さんは「人工鉱山」を提唱している。
焼却して、残った灰を再利用しようというものだ。
廃棄物は紙もプラスチックも金属製品も分別せずにまとめて焼き、熱はエネルギーとして活用する。
残った灰には、かって製品として利用していた金属などの有用な元素が含まれているので,保管しておく。
現在、灰から金属を分離するのは難しいが、将来その技術を確立すれば、宝の山となる。
焼却の際のダイオキシンの発生は、高温で適切に処理すれば問題にならない。
「リサイクルにかかる莫大なエネルギーが節約できるうえに、資源が蓄積される。地下資源の乏しい日本にとって、貴重な存在になるでしょう」
リサイクルは国や地方自治体が政策として進めている。
これに積極的に応えて活動している民間の運動もある。
多くの人々がまじめに、また一生懸命にこれに取り組んでいる。
だが、まじめだから、一生懸命だから、正しいとは限らない。
この国には、そうした苦い経験がある。
「一生懸命戦争して、負けた。一生懸命金もうけをして、バブルが崩壊した。今度は一生懸命にリサイクルして、国が滅びるかもしれません」 ・・・・抜粋
効率悪く汚染の恐れも
リサイクルは浪費
名古屋大学大学院 工学研究科教授 武田邦彦(63)
「リサイクルしてはいけない」(青春出版社)
世間の“常識”に真っ向から挑戦する衝撃的なタイトルの本を出してから6年。
「問題はますます深刻になっている」と警告を続ける。
著しい効率の悪さと、毒物などによる汚染の危険。
武田さんが資源論の立場から指摘するリサイクルの問題点だ。
たとえばペットボトルのリサイクル。
まず分別して運搬し、貯蔵し、洗浄し・・・とさまざまな手間がかかる。
この際、トラックの燃料も必要だし、水も電気も使う。
「結果として、石油から新しく作るのに比べて、何倍もの新たな石油が必要です。これでは何のためのリサイクルでしょうか」
元の廃プラが毒物や放射性物質で汚染されていても、チェックするすべはないから、危険なリサイクル製品が出回る恐れがある。
それでは、現実に発生する大量のごみはどうするのか。
武田さんは「人工鉱山」を提唱している。
焼却して、残った灰を再利用しようというものだ。
廃棄物は紙もプラスチックも金属製品も分別せずにまとめて焼き、熱はエネルギーとして活用する。
残った灰には、かって製品として利用していた金属などの有用な元素が含まれているので,保管しておく。
現在、灰から金属を分離するのは難しいが、将来その技術を確立すれば、宝の山となる。
焼却の際のダイオキシンの発生は、高温で適切に処理すれば問題にならない。
「リサイクルにかかる莫大なエネルギーが節約できるうえに、資源が蓄積される。地下資源の乏しい日本にとって、貴重な存在になるでしょう」
リサイクルは国や地方自治体が政策として進めている。
これに積極的に応えて活動している民間の運動もある。
多くの人々がまじめに、また一生懸命にこれに取り組んでいる。
だが、まじめだから、一生懸命だから、正しいとは限らない。
この国には、そうした苦い経験がある。
「一生懸命戦争して、負けた。一生懸命金もうけをして、バブルが崩壊した。今度は一生懸命にリサイクルして、国が滅びるかもしれません」 ・・・・抜粋