Kodak DC4800
’07/11/15の朝刊記事から
ミート社 元社長 詐欺で起訴
元幹部3人処分保留
苫小牧市の食肉加工製造卸会社「ミートホープ」(破産手続き中)の食肉偽装事件で、札幌地検は14日、詐欺と不正競争防止法違反(虚偽表示)の罪で、元社長の田中稔容疑者(69)を札幌地裁に起訴した。
元専務で田中被告の3男(34)ら元幹部3人については、肉の偽装が田中被告の主導で行われ、従属的な立場だったとして、処分保留で釈放した。
6月の偽装発覚から約5カ月。
取引先の一部にあった被害認識の問題などの障害を乗り越え、(どういう意味か分からない)同地検は罰則の重い詐欺罪の適用に踏み切った。
起訴状によると、田中被告は昨年5月から今年6月にかけ、牛肉に豚肉や鶏肉、羊肉、カモ肉などを混ぜた上、豚の血液で赤みをつけた偽装ミンチ約138トンを、「牛ひきにく」と表示を偽って取引先17社に販売。
このうち約100トンを納入した北海道加ト吉(赤平市)など3社から、代金約3900万円をだまし取った。
道警は14日、残りの14社との取引についても、偽装ミンチを販売し、代金約1200万円をだまし取ったとして、田中被告と元幹部ら3人を詐欺の疑いで追送検した。
これにより、道警は不正競争防止法違反容疑の対象となった、取引先17社への偽装ミンチの販売代金約5100万円分について、すべて詐欺容疑で立件した。
これまでの調べで、田中被告は製造コストを低くし、不正に得た多額の利益を、苫小牧市内の自宅や別荘の建築費に充てるなどしていた。
調べに対し、同被告は「取引先が肉の偽装を知らないと思い、だましていた」などと供述しているという。