備 忘 録"

 何年か前の新聞記事 070110 など

080616 イラン 極秘の救出劇  中村さん解放

2015-10-03 20:28:20 | 政治
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’08/06/16の朝刊記事から

イラン 極秘の救出劇 
中村さん解放


旅行中に武装集団に誘拐され、イラン、パキスタン、アフガニスタン国境の三角地帯で拘束されていた横浜国立大4年、中村聡志さん(23)が8カ月ぶりに自由の身となった。
イラン当局は日本政府に通告しないまま、約1週間前に内務省要員を現地に派遣し、極秘に解放作戦に着手していた。
「見返りは一切ない」(イラン当局者)とされるが、武装集団が無条件で要求を取り下げたとは考えにくく、開放劇には不透明さも残った。



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日本に告げず先週着手
暑さが本格化したイランの首都テヘラン。
14日午後6時半、日本大使館4階にある城田安紀夫大使の執務室の電話が鳴った。
イラン内務省からだった。
「今すぐ来てほしい」。
内務省の担当者はそれだけ言って電話を切った。
館内は重苦しい空気に包まれた。
「悪い知らせでなければいいが・・・」
城田大使らが駆けつけると、内務省の幹部は笑顔でこう言った。
「先ほど開放されました。われわれの努力と現地の部族長を通じた圧力が実を結んだんです」


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中村さんが開放される前、事件解決に向けた動きが表面化したことが一度だけあった。
開放と引き換えに、収監中の武装集団の仲間3人を釈放する方向で3月下旬に交渉がまとまりかけたのだ。
しかし、4月に日本の一部のメディアが「開放で合意」との観測記事を流したことでイラン内務省が態度を硬化。
「日本政府が情報をリークしている」と一方的に疑い、大使館との定期的な接触も打ち切ってしまった。



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「無条件」不透明さも
情報が閉ざされた中、日本政府は開放実現に向け必死だった。
今月初めにローマで行われた「食料サミット」に出席したイランのアハマディネジャド大統領に福田康夫首相が直談判して協力を要請。
国連制裁下で核開発を続ける同大統領との会談を欧州首脳がはねつける中で「異例のトップ会談」だった。


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イラン政府当局者によると、交渉が再び活発化したのは先週に入ってからだ。
内務省が開放に向け要員を現地に派遣。
国境を越えてパキスタンに潜入した要員は、引き渡し場所にいた中村さんを連れてイランに戻った。
しかし、なぜ事件が急転直下、解決したのか現時点では不明な部分が多い。
イラン当局者は「武装集団の要求には応じておらず、金銭も支払っていない」と強調するが、具体的な経緯については固く口を閉ざしたままだ。(テヘラン共同)



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