’08/09/21の朝刊記事から
摂取量多いと腎臓結石の虞 メラミン
国内で流通する食品でも混入の虞が発覚した有機化合物メラニンは、樹脂の原料。
昭和大の吉田武美教授(毒物学)は「毒性は強いわけではないが、摂取量が多いと体内で溶けずに結晶化し、腎臓結石になる虞がある」と指摘する。
メラミンは断熱性と強度を併せ持つため、電気器具や食器に使われるが、中国では混入した粉ミルクを飲んだ乳幼児が腎臓結石などになり死者も報告された。
吉田教授は「赤ちゃんは体が小さいため、メラミンの量が多いと腎臓から排出できず、解毒が困難だったのではないか」と分析。
「大人の場合は何十グラムもないと変化は出ないだろうが、腎機能の弱い人は被害を受けやすいかもしれない」とする。
混入が故意の場合、その目的は。
吉田教授は「タンパク質の含有量を多く見せかけるための一種のトリックでは」と推測。
「メラミンは約6割が窒素成分。窒素の量でタンパク質の量を測る方法を用いる場合には、メラミンを入れればタンパク質がいかにも多い食品のように見える」という。
撮影機材
Kodak DC4800