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’08/02/08の朝刊記事から
返還反対集会 実施せず
サハリン 経済協力を重視
【ユジノサハリンスク7日津野慶】7日の「北方領土の日」にちなみ、北方四島を管轄するロシア・サハリン州の州都ユジノサハリンスクで5年連続で開かれてきた「領土返還に反対する集会」が、今年は開かれなかった。日本との経済協力を進める上で、対立をあおるのは「非建設的」と判断したためで、対日関係を重視するプーチン大統領の意向もあるようだ。
返還反対集会は、昨年まで日本総領事館前で行われ、前回は州議会議員や若者など約250人が参加。「千島列島はロシアの領土」などと気勢を上げた。今年は、反対集会に参加していた団体や政権与党「統一ロシア」の幹部らが同日、ユジノサハリンスク市内で日ロの経済協力をテーマにした円卓会議を開催。サハリンの経済発展には、日本との善隣関係が不可欠という方針を確認した。
ただ、領土返還に賛成する声はなく、円卓会議の司会を務めた統一ロシアのイーゴリ・アンドレーエフ・サハリン州調整担当は、「領土問題の解決策は外交官や法律家が検討すること。私たちはプーチン大統領の計画に沿って、北海道をはじめ、日本との善隣関係を発展させることを考えたい」と述べた。
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’08/02/08の朝刊記事から
中国製ギョーザ 袋内側から殺虫剤
兵庫県警 密封前混入の疑い
中国製ギョーザ中毒事件で,兵庫県警などの共同捜査本部は7日、大阪府枚方市のスーパー「ハッピース枚方」から回収したギョーザ二袋から、新たに有機リン系殺虫剤「メタミドホス」を検出したと発表した。一袋は、穴も傷もなかったが、外側だけでなく内側からも検出された。
警察が開封するまで密封されていた袋の内側からの検出は初めて。捜査本部は密封前に混入された重要な根拠とみている。中国の輸出入検査検疫局は、工場の原料や生産過程に「安全上の問題は見つからなかった。工場でメタミドホスを使用していなかった」と説明しており、人為的に混入された疑いが強まった。
警察の鑑定でメタミドホスが検出されたのは、千葉と兵庫の被害者が食べたものを含め計11袋となった。
調べでは、中国・天洋食品で昨年10月1日に製造された「中華deごちそうひとくち餃子」。残る一袋は、正面左下に約0.2ミリの穴が開いており、外側からのみメタミドホスを検出した。内側からは検出しておらず、穴を介して内側に浸透していなかった。いずれもギョーザとトレーからは検出されなかった。
二袋は、「表面がべたべたする」と苦情を受けハッピース枚方から返却された計11袋の一部。中国での買い付けを担当した双日食料(東京)が検査を依頼した民間の検査機関に保管されていたものを、兵庫県警が押収し鑑定した。
一方、中毒を起こしたギョーザを積んだコンテナは、河北省石家荘市の工場を出発後、途中で開封されずに天津港に到着、船積みされていたことも中国の公安当局の捜査で確認された。
11袋は日本の港に陸揚げ後も、ハッピース枚方までは同じ段ボール箱に入って搬入された可能性が高い。