俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

下萌

2013-02-18 | 俳句・春・植物


下萌の上歩(あり)く鳥何ならむ

早春、地中から草の芽が萌え出ること。歩いていると所々に下草が萌え出ていることに気がつく。そこへ一羽の鳥がやってきて、辺りを警戒しながらゆっくりと歩いていた。鶫くらいの大きさだが、何の鳥かはわからなかった。

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「下萌」という和菓子

下萌をきて戴きし抹茶かな


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魚氷(うおひ)に上(のぼ)る

2013-02-17 | 俳句・春・時候


魚の氷に上りて池の青濃かり

立春以後の第三候で二月十四日から十八日頃に当たる。この時期になると寒さも和らぎ、川や湖の氷が割れて、その割れ目から魚が飛び上がることがあるのでそう言った。晴天のもと、池が青空を映して空よりも濃い青色をしていた。少しずつ暖かくなっていることを実感した。

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魚は氷に上りて池の輝けり



少女像魚氷に上る空青く



魚は氷に上りて猫と戯れぬ



魚は氷に上り学生らは走り


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金縷梅(まんさく)

2013-02-16 | 俳句・春・動物

支那満作

まんさくの光散らしぬ風の中

マンサク科の落葉小高木。山野に自生し、庭にも植栽される。早春、葉に先立って黄色または赤黄色の線状の捩じれた四弁花をつける。茶花にも用いられる。青空のもと、金縷梅が見事に咲いていた。風が吹くと花が揺れて、光を散らしているようであった。

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金縷梅や鞄にいつも文庫本


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野梅(やばい)

2013-02-15 | 俳句・春・植物


貌寄せぬ野梅見つけし嬉しさに

野生の白梅。梅が咲いていないかと探し歩いたところ、八重野梅が咲き始めていた。折からの青空に白梅が日を浴びて美しかった。貌を近づけるとほのかな香りがして、幸せな気持ちになった。

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盆栽の野梅







魁けて散策の途の野梅かな


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春の日

2013-02-14 | 俳句・春・時候


春日洩る流鏑馬道の参道に

春の日光のことと春の一日をさす場合とがある。前者はうららかで明るい日光、後者は暖かくのどかな一日である。杉並区にある井草八幡宮を参拝した。長く真っ直ぐな参道は流鏑馬をする時の道だそうであるが、両側に樹高の高い常緑樹の並木があり、砂の参道には樹間から春の日差しがこぼれていた。

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井草八幡宮拝殿

拝殿の擬宝珠春日を返しをり


観泉寺の塀

春の日を享けて長しや寺の塀


観泉寺本堂



禅寺の甍に春日濃かりけり



思惟仏の春日を享けて在(おは)しけり


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