フジテレビ系月曜10時のドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」終了しました。主演は杉咲花で病院を舞台にした医療ものですが、主人公は自身が脳に疾患を抱える脳外科医という異色の内容。
同じく脳疾患で担ぎ込まれてくる患者や、ヒロインを取り巻く病院スタッフの姿をある時はシリアルに、そして温かく描く部分もあって見応えありました。当初は「これってどういう展開なの?」と思って脱落しかけたのですが、終盤に向かって盛り上がりを見せ、最後はハラハラしつつ涙の大団円だったので面白かったです。
人物設定や背景が場当たり的だったり底が浅いドラマもたまにありますが、これは終盤に行くほど「そうだったのか!」と驚くほどじっくり練ってあったので、コツコツ積み上げたという感じの作品ですね。実はひいきの役者さんは誰も出てなかったのですが、ストーリーと演出で見せるドラマだったので、画面から力と熱意がじわっと伝わってくる感じでした。
原作は漫画のようですがそちらは見たことありません。今回はヒロインの相手役が若葉竜也という人で初めて見ましたが、なかなか存在感はあります。ただ、そういう役柄なのでしょうが時折セリフが聞き取りづらかったので、じっくり見ねばわからんとこはありますね。
実際の医療関係の人が見ると「ケッ!」という場面も多いのかもしれませんが、私くらいだと「んなアホな。」という事は言わずに楽しめました。今期のドラマではそう言いたくなる病院ものもありましたし。
今回DVD-BOXも発売決定したそうですし、こういうのが受けるのだと民放ドラマの視聴者も捨てたものではないという印象です。華やかさはないドラマでしたが、静かな展開ながら最後まで惹き付けた出演者とスタッフにはアッパレを差し上げます。