今日のひとネタ

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ジョン・ターカーの元ネタは?>プリンプリン物語

2025年01月28日 | プリンプリン物語

 Eテレで再放送中のおとなの人形劇「プリンプリン物語」は、現在オサラムームー篇。昨日の放送では国王であるオサラムームー12.5世のジョン・ターカーなる人物が登場しました。この人は元々アメリカ人であり、この人形劇の放送開始当時のアメリカ大統領はジミー・カーターだったため、元ネタはそちらだと思ってました。Wikipediaにもそう書いてありますし。

 しかし、ためしに「ジョン・カーター」で検索してみたところ、なんと同名の映画がヒットしてビックリ。ただ、これは2012年公開の映画なので石山透先生がこれを見たことはありません。が、この映画には原作があり、それはエドガー・ライス・バローズによるSF冒険小説「火星のプリンセス」なのでした。その主人公がジョン・カーターであると。

 この「火星のプリンセス」は初版が1917年で、日本でも創元推理文庫にて1965年に発行され、その後講談社、角川文庫、集英社などからも出ていて、プリンプリン物語放送開始前年の1978年にも秋元文庫から発売されているほどの人気ぶり。

 何しろ「タイムトラベラー」を書いた石山透先生の事ですから、このSFの古典「火星のプリンセス」を読んでいたとしても不思議ではありません。そしてプリンセスを巡る冒険の物語に刺激されたかもしれないとも考えられます。それで時節柄「ターカー」というキャラを登場させはするものの、そこは一ひねりしてSF小説の主人公の方にしたとか。

 あるいは、そのまま「ジミー・ターカー」にしようとしたら局側から「それはちょっと直接的すぎる」という話になり、「ではあの名作小説の主人公の名前をもじってジョン・ターカーに」となったのかもというような想像をすると楽しいのですが、これはあくまでも憶測。

 というのも、石山透先生といえば「プリンプリン物語」に出てくるアクタ共和国は1973年のチリの軍事クーデターをモデルにしていると言われ、当時はその首謀者のピノチェト将軍が大統領であったわけで、ルチ将軍なんてキャラを登場させて思いっきりおちょくってました。そういう人が、「ジミー・ターカーはダメ」とか言われて引っ込めるようなこともないのでは?とも思ってます。

 なんにしても、そんな事をあれこれ考えながら見るとプリンプリン物語が3倍は楽しめるかも。なお、オサラムームー12.5世というと山田ルイ53世並みのうさん臭さですが、このキャラが受けたのかプリンプリン達が今後訪れる別の国の話でも登場するそうです。「12.5世」というのは、前国王の12世が亡くなったが国外に留学中の3人の王子がいて、その間の繋ぎという意味だとか。

 その三人の王子は、アイ、マイ、ミイという名前ですが、それぞれの声優はアイ王子が井上和彦、マイ王子が三ツ矢雄二、ミイ王子が水島裕という豪華な顔ぶれ。四番打者が揃ったような人形劇だったのですね。これを知った上で見ると10倍楽しめますね。ただ、放送が50話で終わるとまだ王子の出番はないかも。これは絶対続けて貰わねばなりません。まったく。