生き物好き気象予報士&理科教員、公認心理師・金子大輔(金兵衛)のブログ~通り雨の旅路~

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松岡圭祐先生の『JKⅡ』に漂う悲壮美

2024-01-20 | 音楽・文学・美術・芸能

2023年の個人的ベスト、と以前紹介した
松岡圭祐先生『JK』『JKⅡ』
https://blog.goo.ne.jp/cameleotino/e/4037f50883adc5f7b1070ca700e7c8aa

『JKⅢ』が出たので、引き続き読んでみた。

https://amzn.to/48HLqnU

全体に漂うのは悲壮美である。
この物語に救いはない。

だが、『JKⅢ』まで読んだ読者であれば、
ヒロイン・有坂紗奈の大ファンになっているはずだ。

なんとか、これ以上ないほどの絶望的状況から、
紗奈を救う手立てはないものか……本気で考えてしまうだろう。
文学部などの授業で、議論・考察してみても面白いかもしれぬ。

あるいはどの段階で方向転換すれば、
紗奈は地獄に落ちないで済んだのか…………。

何より、松岡先生のキャラの立て方には舌を巻くばかりである。

有坂紗奈のキャラを分析すると、
『スレイヤーズ』のリナ=インバースに似ていると言えそうだが、
読んでいてイメージしたのはまったく全く異なる人物像だった。

壮大なテーマも含み、それがちりばめられているので、
特に若い人には是非読んでみて欲しい。

JK → JKⅡ → JKⅢ
と、ぜひ順番とおりに読むのがお勧めだ。


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