歩く・見る・食べる・そして少し考える・・・

近所を歩く、遠くの町を歩く、見たこと食べたこと、感じたことを思いつくままに・・・。おじさんのひとりごと

“扉をたたく人” 倍賞千恵子に見えて来て

2013年02月16日 | 映画の話し
先日、録画してを置いたのを観たのです。

いゃ~、とても、とても、良かったです。

もう、作品のテーマとは関係なく良かったです。バックに流れる音楽も良かったです。

冒頭のピアノレッスンのシーン、後になって、そうか、そう云う事なのか!と、理解出来ました。

我が同世代の“ラブロマンス”として、じっくり、しんみり、味わい深く、楽しめた作品でした。

妻に先立たれ、ひとり寂しく退屈な日々を送る老いた大学教授。突然の訪問者により、友情が、恋が、そして、9・11以降のアメリカ社会に対する疑問符が・・・・・・。

わたしとしては、9・11以降のアメリカ社会に対する疑問符は、単なる背景でいいのです。

久しぶりに、感情移入できる作品でした。ほぼ同い年の恋です。日本人の作品だと、とても、何か、生々しくて、恥ずかしくて、ダメなのですが、こういう、異国での、異国人の恋には、あまり抵抗く観られるのです。


年老いた男は、いつまでも、過去を背負い、過去にとらわれ、後ろをふり返り、なかなか前に向かって歩き出せないのです。

そんな男が、ある日、突然の訪問者によって、前を向いて歩き始めるのです。

突然、同居人となったシリア人の男とセネガル人の女。そして、シリア人の母親。シリア人の男は逮捕され本国へ送還。母親も息子を追って帰国。


ほんの一時の、友情と恋。



母親と老教授、ふたりのシーンのバックに流れる音楽、とても印象的でした。


911以降のアメリカ社会は、ふたりの恋の背景として、ただ、それだけで、もっと、二人のシーンがあっても、良かったと思うのです。オジサンとしては。

シリア人の母親が登場した時から、これは、きっと、二人は恋に落ちる、と、思って観ていたら、やっぱり、恋に落ちたのでした。

母親も、

※見ているうちに、何か、倍賞千恵子に見えて来て、雰囲気的にも似ています。

老教授も、


恋に落ちて、若々しく、いい女に、いい男に・・・・・・・です。

そして、空港での別れ。


出国ゲートの上に掲げられた星条旗、ピンボケで映し出されます。


このカットで終わると思っていたら、


強制送還された男に教わった太鼓?を、その男が逮捕前に“あの場所は最高だ”と、云っていたホームのベンチで演奏するシーンで終わるのです。

兎に角、見終わって、とても、良い気持ちにさせてくれました。

で、ここまで、書いて来て、何ですが、と、云うか、蛇足と云うか・・・・・・。

前を向いて歩き始めたようですが、でも、きっと、彼は、太鼓を叩きながら、彼女の事が忘れられず、もう一度現れることを願っているのかも・・・・・・。

と、すれば、これって、また、過去に生きていくこと?

ここで、私ならば、シリアに乗り込み、彼女と結婚して、息子は養子にして、アメリカに連れ帰ります。

これって、法律的には無理なの?


まあ、兎に角、お終い。


それでは、また。




コメント
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