なだらかなラインがステキな銀色でスリムなペンライト
旗日ですがお天気はどんより、気温は低く寒い1日でした。これまでも足元の電気ストーブは付けていましたが、今年初めてエアコンの暖房スイッチを入れてしまいました。いかがお過ごしでしょうか。
本日は
Thruniteさんからモニター提供していただいた
チタン製2AAAペンライトTi4Tを紹介します。
Ti4がチタンになってTi4Tになりました。というかんじです。最初から全部出していればチタンを購入された方も多かったかもしれません。「LEDとマテリアルが異なる以外はほぼ同じ内容です。外観だけのレビューでもお願いします」とThruniteの方も言われていたので。。。
操作方法などは前回の記事を参照下さい(笑)
では、いきなり配光からです。
Firefly:0.4Lumens(137H), Low:32Lumens(12H), High:300Lumens(51M)
参考:Ti4(XP-G2): Firefly:0.3Lumens(137H), Low:24Lumens(12H) High:252Lumens(51M)
XP-LはXP-Gより大電流を想定してたLEDです。比較してみると3.0Vではドライブしきれていないのか、それとも個体によるものなのかわかりませんがやや緑色が強いように見えます。
またXP-Gに比べスポットは広くなります。写真は照射面まで1メートル程度ですが僅かに大きくみえるかと思います。屋外ではこの差は結構あります。
同じ程度のルーメン値でスポットが大きい場合。。近場を広くムラなく照らすことができますが、遠方を照らすのが苦手になります。
とはいえ。。ペン型ライトにサーチライトのような遠方照射能力を期待するのもまた酷な話です。この手のライトが得意なのは近場であります。
ドーンとでかいスポットは使ってみれば分かりますが近場の闇をサッと消し去ってくれて愉快であります。
降り注ぐお日様の光に強いスポットが無いように、フラットな光は周囲との明暗差が少なく見易いのは言うまでもないかと思います。
ただ。。。明暗差が大きくなっても限られた光を集めて遠くへ飛ばしたい事があります。。Tiシリーズはそういった用途には向きません。ちゃんと別に良いライトたちがたくさんあります。
Fireflyモードで発光している様子です。
Tiシリーズに限ったことではありませんが、小径のリフレクターと大きめのLEDを組み合わせるとスポット周辺に黄色い色むらがでます。Ti4Tの場合スポット全体が周辺こうに比べて色温度が低くなるような感じです。
リフレクター奥が黄色く滲んだ感じになっているのが見えるかと思います。今更馬鹿を隠しても仕方ありませんので書いてみますが、LEDの黄色い色素がリフレクターに写り込むこみそれに光があたることで照射面に影響がでるのではないかと思います。
実際リフレクターを外して点灯してみるとエラクきれいなCWでした。写真は関係ありませんが(笑)
なので色ムラはLEDの色合いに起因するというよりも、LEDの大きさと光学系の組み合わせによっておきるのかなぁ。と思いました。
色むらを極度に嫌われるかたはより小さいXP-Gを使用したTi4を選ぶか、Ti4Tと一緒にアルミ製のTi3を購入してなかのモジュールを移植すれば良いかと思います。
移植は簡単ですのでよろしかったら参考にしてみてください。保証はなくなるかとおもますが。。。
念のため再度申し上げておきますが、これはTiシリーズ固有の話ではなく小径のライトにXM-LやXP-Lを入れれば起きることです。
とは言っても。。大きいスポットは魅力的です(笑)
照射面の色分布に合わせてリフレクターやガラス面に補色を配置して色むらを打ち消すといったアナログチックな事を考えてしまいます。
そんな細かい事は気にしないよ!と思われるかもしれませんが小さいライトに高価で加工が面倒なチタンを使うような世界ですから、そういうった趣味的な事も考えたくなるわけです。そういうの考えるのってワクワクしませんか?
ちょっと脱線が過ぎてしまいましたが、ねじ切り部です(笑)Highをガンガン使うことに決めたのでネジ切り部には銅粉入りの熱伝導グリス(コパスリップ)をつけてみました。中のモジュールにもつけています。外装への放熱が多少早いような気がします。
Ti3はヌルヌル~とした感触でジャリジャリをまったく感じませんでしたがTi4Tは思いっきりジャリジャリします。
あぁ。。チタンだ。。
と実感できるひと時かと思います(笑)
説明書ではTi3のようにヘッドをツイストして操作できるとありますが、Ti4でわざわざツイストする事はないかと思います。ツイストするのは電池を入れ替える時だけかと思います。あっ。。もちろん人それぞれ自由ですので。。ただツイストを重要視されるようでしたらアルミ製が良いかと思います。
また、スイッチが故障してもツイストで凌げるかも。。とお考えになるかもしれませんが(森のなかまもそう思いました)、スイッチがオンになりっぱなしで壊れたらそうできますが、オンにならいような壊れかたをしたらツイスト操作は意味をなしません。
なので使用頻度が低い操作のために「ひと手間」をかける事はしなかったようです。
チタン製のTi3であるTiも最近はジャリジャリするといったレビューをどこかで見かけた覚えがあります。結構大変なひと手間なのかと思います。
ライトに合ったシンプルなクリップです。こちらは特にチタンではないようです。チタンの表面はしばらくすると薄く黒を引いたような皮膜ができますので、銀色のままのクリップとの対比が楽しみです。
スイッチのキャップはもちろんチタンです。素材が置き換わっただけのはずですがTi4より微妙な力加減を受け付けてくれる気がします。マイナーチェンジがあったのでしょうか。とても操作しやすくなりました。そして。。あることに気づきました。
Ti3ファミリーはチャタリング防止回路を載せている
操作しやすくなったので早押し操作でLowからHighを飛ばしてFireflyそうとしましたが、Low, Low, Low となります。。
ツイスト式で調光するライトはボディと基盤の接点が離れたり接触したりしてモード切り替えをします。こういうと簡単ですが。。。ねじ込んだ時にピタッとオンになるわけはなく表面の凸凹などによって電気的には「ON, OFF, ON, OFF, ON~」などものすごい速度で行われることになります。
Tiシリーズは一旦オフになってから0.5秒くらいの間にオン、オフを検出すると「微妙なオフは無視」することで安定した操作ができるようになっているわけです。
この機構を持たないツイスト式調光ライトだと、じんわりツイストすると勝手にモードが進んだりと調光操作がタイトになります。そういうライトは結構多いんですよ。
ただサジ加減が気長になると、いつまで経っても調光できないということになります。せっかくスイッチ式にしたのですから、もう少しチャタリング判定時間を短くしてもよかったかなぁと思いつつ、Ti3ファミリーは最初から結構ちゃんとしていたんだなぁと感心してしまったわけです。
森のなかまが苦手だった「気が利いているでしょ?回路」は健在です。オフにしてから2秒以上10秒以内だったら前に使っていたモードで再点灯というやつです。
いろいろレビューを読んでみましたが、このことについて書いている方はほとんどいらしゃらなかったので市場的には受け入れられているのかと思います。
森のなかまは今でもこのUIを好きになることができません。なのでこまめにオン・オフを行うような状況では余計なことを考えたくないのでTiシリーズは使用しません。もっとこちらの意図を伝えやすいライトが手元にあるからです。
しかし。。そういったことを気にせず調光やオン・オフできるような状況ではTi4はなかなか楽しいライトだと思います。会社から帰る時にもよく使っていますし、Lowの長いランタイムは重宝しています。
単4一本(1AAA)のように小さくはありませんが、ポケットに入らないことはありません。そして1AAAよりハイパワー。ちょっとピカピカしすぎて超合金ロボ的なところはありますがアダルティーで落ち着いた外装。
2AAAにしては出し過ぎの気もする300ルーメンも慣れてしまえば使いどころは沢山あり、最近の高性能なライトを堪能できるかと思います。
「黒いHAが精悍なアルミ製」も良いかと思います。でも。。チタン製でありながら密林ではギリギリ5千円を切っています。これを高いとみるか安いとみるかはひとそれぞれ。。
「チタン製品」という言葉に弱い方は迷わずチタン製を購入されることをお勧めします。
それでは!