電球が映し出す海の向こうであった「もうひとつの物語」
晴れていました。太陽さんさん。
「おふとんほすよー」とワイフ。
「ふふ。今日は壮大なプランがあるんだ」と森のなかま。
魅惑の2度寝のためにお布団を干さずに温存していたのですが、なんだーかんだーで起きていてしまいました。お布団干せばよかったなぁ。。いかがお過ごしでしょうか。
国立新美術館で行なわれている「
サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで」の後半となります。
16:51 現代アートでもなく売り物でもないようです。寒い季節にむけて準備中のようです。そろそろこういう服をきるんですねぇ。
森のなかま夫婦パーティーは中ボスが住んでいそうな
六本木ヒルズというタワービルを目指して進みます。装備は。。レベルからするとヒノキの棒。そして森のなかまのポケットにいつも入っている松明(懐中電灯)。。が数本です(笑)
目的地は
タワー52階にある森美術館です。
「はいドーゾ」と場所を空けてくれるワイフ。森のなかまがこういう光景が好きなのをよく知っていますが。。どいて待っていてくれる場所が一番撮りたいポジションだったりするのは内緒です(笑)
場所柄か高いビルがひしめき合っています。斜めに差し込む光はピカーッと照らしてみたり、エーンと影をつくってみたり。どこかの反射光でキラーリしてみたりと色々です。
六本木ヒルズの敷地内に入りました。
東京タワーをみつけると嬉しくなるのは昭和世代だからだけではないかと思います。
なんだかDIY見本市みたいで展示会場を間違えてしまったかのようですが。。こちらはアディティア・ノヴァリさんの「NGACOプロジェクト 国家への提案」という作品。
ディスカウントと称して50% off, 75% off, 90% offなどの赤札がついていて、この刷毛のようになんでもかんでも削ったり、大きさを小さくしてしまいます。
「(帳面上の納品数は変わらないのであれば)原価が低いものを提案します」
なのでしょうか。皮肉に感じられれば良いのですがエクセルシートのプリントアウトだけでいろんな事を判断する人たちには割と日常的な話だったりするので笑えません。日本とかも。。
コラクリット・アルナーノンチャイさんの「おかしな名前の人たちが集まった部屋の中で歴史で絵を描く3」映像作品でちょっと混み合っていたので天井に下がっていた龍のようなオブジェを人の隙間から撮らせてもらいました。
「瞑想としてのメディア」と名付けられた区画。この区画だけでも十分見ごたえがあるくらいの作品があったりします。
オウ・ソウイーさんの「クリス・プロジェクトⅠ:マリア、スズ鉱山、スパイス、マレー虎についての終わりのない物語」の一部。映像と実際に手でめくることができるインデックスカードで終わりのない物語をたどることができるようです。
リンゴ・ブノアンさんの「無題(チャベットに倣って #3)」
「彼の作品は水に入れたボール紙のように溶けて無くなるだろう」
と言われて実際に水を入れたバケツにボール紙を配置した作品。洒落たもの言いもさることながら、そういったストーリを知らなくても目の前でみるとステキな作品です。
バケツを覗いたらちゃんと水が入っていて普通のボール紙が入っていました。展示中第三者がメンテナンスできるように、ちゃんとマニュアルがあるのでしょうか。
ロスリシャム・イスマイル(イセ)さんの「もうひとつの物語」。
イギリスの植民地支配、日本の占領政策を経た生まれ故郷。当時を知る人にインタービューを行いこれまで知られていなかった物語に光をあて作品にしたものだそうです。
橋で日本軍を待ち受けるイギリス軍に対し水道管を抜けて背後に回り込んだ日本軍。という内容のキャプションが英語で書かれていました。透明なパイプの中に置かれた人形一つ一つが生きた人間であったことを示します。
懐中電灯もありました。キャプションはありませんでしたがどういうお話があるのでしょうか。気になります。
語られず記録に残らない話をこうした作品にする。そして海を渡って森のなかまの記憶にも残るのでありました。
フェリックス・バコロールさんの「荒れそうな空模様」。嵐ほどではありませんが扇風機で風をおくり絶え間なく音が聞こえ続けていました。風鈴も綺麗なのですが、やはりどうしても下にできる影が気になる森のなかまなのでした。
突然ここでお土産やさんが登場します。リアルお土産やさんです。そして廊下が続き、そのまま進むと出口になるので引き返してワイフを待ちます。
気づかなかったのですが、ここからは森美術館の所蔵品の展示になります。
カミーユ・アンロさんの「死にゆく生きた女」という映像作品が上映されていました。フィルムをスクラッチしたモジャモジャが激しく動きます。。しばらく見ていたのですが。。夢にでてきそう。。
宇治野宗輝さんの作品「ヴァーティカル・プライウッド・シティ」がありました。
赤レンガ倉庫以来です。
使われていたLPレコードは
Daryl Hall and John Oatesと
Billy Joelですが、アンプのハム音やブラシが回転したり全然違うサウンドを聴かせてくれます。
赤レンガ倉庫では暗くて写真では撮りにくかったのですが、このケーブリングがかなり好きだったりします。アパートの中でもやりたいところですが。。。いろいろ怒られちゃいますね(笑)
昼間まわった国立新美術館が見えます。ちょっとだけ夜景を見ることができました。
出口から見るアピチャッポン・ウィーラセタクンさん、チャイ・シリさん作品は今回の展示会の表題にもなっている「サンシャワー」。
サンシャワー象さんを照らす太陽の部分かと思いますが、チューブ内の回路と映り込みがステキで撮ってみました。普通こんな見方はしないと思いますが。。。
18:20 ヒノキの棒で乗り込んだ六本木ヒルズ。中ボスには出くわさなかったものの地上界に降りると勝手がよくわからず迷うところでした。
サンシャワーは10/23(月)までとなります。興味のある方は既にご覧になっているかと思いますが、「ふーん。。なんだろう?」お思う方はお出かけになってみてはいかがでしょうか。
それでは!