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京都・堺町店2階にある茶葉席(喫茶スペース)でのわらび餅が大好物の私。
和久傳という響は美味しいとすり込まれています。
今回突撃したのは、名古屋駅のミッドランドスクエアー店の和久傳です。
ミッドランドスクエアーの地下1階には、パン屋さん、製菓材料店、高級食材のディーン&デルーカがあるので名古屋に行く時は比較的立ち寄る場所です。
店頭販売をしている「おおたせ」のスペースの奥に、「むしやしない」という軽食コーナーがあるんです。
初めての訪問なのでちょっとドキドキしました。
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*写真は和久傳のサイトからお借りしました
あとで写真を確認してみると、店頭の写真を撮り忘れたことに気がつきました。
おまけにメニューの写真も撮り忘れてる・・・
なんてこった!!
店内は、カウンター数席と2人用の小さなテーブルが3卓。
「むしやしない」というのは京都ではお腹の虫をおさえる程度の軽食という意味からつけた店名で、その名の通りメインが1皿とお椀、そして香の物が小さなお盆に乗っかった献立になっています。
この日のランチメニューは、2種類。
縁起のよい海老が真ん中に乗っかった蒸しご飯。
竹の皮の入れ物に入って豪華に見えました。
もうひとつは、鯖寿司です。
どちらのメニューも、お椀は具材が野菜、汁は白味噌仕立てということで、京都のお正月を感じさせる嬉しい椀物と、デザート付き。
もちろん私は鯖寿司狙いでございます。
ここ最近、鯖街道の話題が出ていて、ずっと鯖寿司が頭の中に出たり消えたりしておりました。
鯖寿司にしますというと、「2カンですか?3カンですか?」と聞いてくれました。
鯖寿司2カンでお願いしました。
注文を終えてほっと一段落。
さあ、ランチの心構えができました。
熱々のほうじ茶がありがたい〜〜
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しばし待って、運ばれたのが最上部の写真です。
蓋つきの瀬戸物って風情があります。
そういえば、子供の頃の実家のお重は瀬戸物でした。
新しいもの大好きな母が、古いお重を捨てて塗りのお重に変えたんだったと思い出しました。
そんなことを思い出しながら蓋を開けると・・・
美味しそうな鯖寿司!!!
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鯖寿司は近寄って撮ってみました。
肉厚でしっかりした鯖。昆布も独特な風情です。
そして興味をひいたのがご飯です。
茶色はたぶん酢の色でしょうか。
この酢飯は突出した味ではなくかなり抑え気味の酸味で、鯖との一体感が良かったと思います。
ご飯と鯖と昆布を一緒に口にいれるととても美味しいのです。
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鯖は思ったより表面が白くて、塩の時間が長いのかなと思いました。
切り口の内側をよく見るとレアな部分が残っていて、これが柔らかさとしっとり感なのだと納得です。
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椀物は、京都風お雑煮を連想させる白味噌仕立て。
お雑煮ではないのでお餅は入っていませんが、生麩が入っていました。
金時人参とネギ、そして人参の下に面取りをした大きな大根が隠れていました。
お椀の大きさに切られた大根は、丁寧に面取りがされていました。
大ぶりに切られた人参も大根も、味が濃くて美味しいです。
滅多に白味噌仕立ては食べませんので、よく味わって味噌の加減を記憶しましたよ。
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香の物の茗荷のお漬物は、春を感じて嬉しかったなぁ。
そして面取りした大根にかなり考えてしまいました。
最近、家で作るときは面取りなんかしないもの。面倒だから。
面倒になり、やってないことが多すぎる。
私は少し反省したのだけど、お店は伝承の調理法を守っていて偉いなと思いました。
Cafeスタイルのお店や小洒落た居酒屋など、入り易く美味しい店はたくさんあってそれはそれで良いと思う。
しかし、時々はこの和久傳のようなお店にも行って、素晴らしい技術に触れたいものです。
そんなことを考えていると、デザートが届きました。
ランチには少し遅めだったので、貸切です(笑)
お茶も熱々のものに取り替えていただいたので、ゆっくりと和久傳の「蓮もち」を食べました。
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プニプニしてわらび餅に似た食感、黒砂糖かな?強めの甘みが嬉しいお菓子です。
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和久傳 ミッドランドスクエアー店 むしやしない HPはこちらです
住所:名古屋市中村区名駅4-7-1 ミッドランドスクエアB1F
営業時間:11:00~18:00
定休日:水曜日