自衛隊がイラクに派遣されました。今、南スーダンに派遣されています。初めての派遣時は大きく取り上げられ議論がされましたが、一度、実績ができてしまうと、当然として人道支援の名目で後方支援で派遣されています。
韓国軍が実弾が不足していたので、自衛隊から借りたことが日本でも報道され、韓国では大きな問題になったようです。その記事で、自衛隊が南スーダンに派遣されていること、実弾(もちろん武器)を持って行っていることを知りました。
「日本人へ リーダー編」 塩野七生著に”戦死者”と”犠牲者”の言葉の違いが述べられていました。イラク南部のナッシリアにイタリア軍駐屯地に対する自爆テロで死者は19人、重症4人を含めた負傷者は20人に達したそうです。当事者のイタリア人や現地の新聞が「戦死者」と呼んでいるのに、日本のマスコミは「犠牲者」と報道していました。
戦死者とは死ぬ可能性を持って現地に赴いている場合であり、死ぬ可能性が無い場合には犠牲者になるとのことです。イタリアでは、亡くなった人を戦死者として敬い、そのための儀式を行い、軍務に就いている人の誇りを尊重した対応となりました。
もし、自衛隊駐屯地で自爆テロがあった場合は、犠牲者と呼ぶのでしょうか?任務で現地で作業をしている人が倒れた場合、無差別テロの巻き添えを被った一般市民と同じ犠牲者と呼ぶのでしょうか?と書かれていました。
イタリアで戦死者と報道しているのを何故日本のマスコミは犠牲者と呼んだのだろう?何か背景があったのか。それとも、あまり言葉の違いを考えずに犠牲者と呼んだのだろうか?言葉の違いだけでなく、そこには私たちが考えなければならない問題が潜んでいるように思いました。
使う言葉で、相手の気持ちも変わるので、相手がどう思うかを考えながら言葉を選びたい。