「ハダカの美奈子」林下美奈子著を読みました。ネットでビッグダディなどの記事があるので、どんなのだろうかと図書館で予約しました。
彼女の父はDVだったそうです。それで家から逃れるようにして、友達の家にいることが多くなりました。母親も夫が恐くて子供が暴力振るわれていても止められなかったようです。高校には入りましたが2か月で退学しました。その高校で知り合った1学年上の先輩と付き合い15歳で妊娠しました。子供を5人儲けますが、夫が収入をギャンブルに使いお金を入れてくれない、そして暴力を振るうようになり一度離婚しますが、直ぐに夫に泣きつかれて再婚、そして直ぐに離婚しました。
ビッグダディも子供を8人前の妻との間にもうけていて、妻が2人をビッグダディが6人を世話していました。結婚により14人の子どもになり、二人の間にその後、1人子供を儲けました。
読んだ感想は、子どもの心は家庭環境に大きく影響する、いろいろ言われても生きることに精一杯なんだなと思いました。彼女は刺青を公開しTV出演し、芸能界のベテラン女優やタレントから、当たり前のことを言われ涙を流していました。子供たちを育てるためにはお金が必要です。そのためにTV出演も含めやっているのでしょう。彼女はDVの犠牲者で、道を踏み外しながら子どもと一緒に精一杯生きているのだと思いました。母に愛されなかった遠野なぎこさんを思い出しました(このブログで紹介済)。
「FBI心理分析官」の本は、子どもの家庭環境が犯罪に強く関係していることを説明している内容です。
FBIで凶悪犯罪(連続殺人、大量殺人)の犯人のプロファイルを事件から推測する仕事に携ってきた方が書かれています。
事件から犯人のプロファイル(白人か黒人か、年齢は、学歴は、一人暮らしか、過去の犯罪歴有無、今の仕事、車有無はなど)を推測して犯人を絞るものです。
凶悪犯罪の半数は親にアルコール中毒含む精神的な疾患があり、半数は親が犯罪を行っている家庭で育ったとありました。また。8-12歳にかけて孤独感を味わっている。父親的存在の不在が多いとありました。
そのような環境で育った子どもが全てそのようになるのではなく、凶悪犯人になる背景にそのような成育歴があるとのことでした。こころの育成には環境が大きいのだと思います。そのような環境でも立派な方はいらっしゃいます。
米国の大統領リンカーンは40歳になったら、自分の顔に責任を持たなければならないと言っています。それは、自分の育った環境がいくら問題でも、自分がどうするかについて責任を持って生きている歳だと言いたかったのだと思います。
せっかく生まれたのですから、自分の人生ですから、自分のやり方で自分の幸せを追究し、周りの批判は気にせず(謙虚さは失わずに)、自分で責任を負いながら精一杯生きることなのだと思いました。