2015年度の就職は、氷河期が終わり、求人募集が25%増えるとのことで、売り手市場になるのではないかと言われています。
大学卒業時の求人数は時代により大きく左右されます。ここ数年は氷河期が続いていて、学生も苦しい時代が続いていました。100社に申し込むのが普通だと言われていました。就職が失敗して自分を否定されたように思いつめるなど自殺する学生が2012年は150人出ています。若い世代の死因の半分は自殺になっています。
前の会社で採用を担当したことがありました。その時は、売り手市場の時代でした。製薬企業ですが、生産に電気・機械の学生が欲しいと考え、多くの大学の就職課担当の先生に説明に行きました。製薬企業には薬学卒の学生はある程度募集してくれていましたが、電気・機械の学生は応募してくれてませんでした。電気・機械の学生はどうしても、電気・機械の会社を志望していました。当時、1,000億の売り上げ額があれば機械の会社では大手でした。当時は3,000億の売り上げがありましたが、どうしても電気・機械の会社を希望していました。Y大学を訪問した時、「大手製薬企業だからきっと学生も関心を持つでしょうから、説明会場の教室に予約を入れて貰えたら、学生が集まると思います」と就職担当の先生が言われました。
会社案内ビデオとパンフレットを20部を用意して説明会場に向かいました。私たちの前はK会社で大手の機械メーカーでした。教室いっぱいの40~50人ほどの学生がいました。しまった。パンフレットが足らないと思いました。k会社の説明が終わると学生が教室を出て行きました。なんと、誰もいなくなりました。いただいた時間30分ずっと待っていましたが、結局誰一人来ませんでした。就職担当の先生に報告してパンフレットを置いて帰りました。就職担当の先生は気になさったのでしょう。第一志望が落ちた学生に紹介してくださり、応募してくれました。
私が就職する時は、オイルショックの後でした。1年先輩の就活はオイルショック前で、今日は北新地(大阪の高級飲み屋街)に連れて行って貰ったとか、企業は学生を抱え込むことで一生懸命でした。翌年の就職活動は多くの会社が採用控える状況になりました。そのため、公務員試験、教員試験、大学院の試験は前年の3倍の競争率になりました。その後の就職の氷河時代は3年間続きました。流石3年も採用がないと企業も将来のことが心配になったのでしょう。その後少しずつ採用が増えて来ました。
私のクラスの同級生は大手の企業に就職している人は少しでした。教員になった人も多くいました。T県の郷里に帰って高校の採用試験を受けた人は、合格しましたが採用がなく、臨時教員をしました。次の年も合格しましたが、採用されずに臨時教員をしました。3年目も合格しました。合格すると毎年下駄をはかせてくれるとかで、その年はトップで合格し、ようやく採用されました。
大学の同級生で留年した人、大学院入試に失敗し翌年合格した人の方が就職先が大手企業でした。塞翁が馬とはよくいったものです。逆に留年して私たちと同じ時に就職になった人は悲惨でした。
人生では、自分の力でどうしようもないことがあります。それを愚痴ってばかりいると自分の人生を無駄にしてしまいます。与えられた状況でどうするかなのでしょう。