「キリスト、イスラム、ユダヤ教徒が集う祈りの施設 独ベルリン」
キリスト教徒、イスラム教徒、ユダヤ教徒──異なる三つの宗教の信者が一つ屋根の下で祈る。そんな画期的なプロジェクトが、それぞれの宗教の聖職者たちの提唱によって、ドイツの首都ベルリンで進められている。建設予定地は市中心部のピーター広場。2018年までに完成予定だ。
教会でもなく、シナゴーグでもなく、モスクでもない。それぞれの要素が少しずつ組み込まれたこのセンターは今「祈りと学びの家」と呼ばれている。世界に類を見ない宗教施設になるだろうと提唱者たちはいう。
この4400万ユーロ(約60億円)規模のプロジェクトの目的は、異なる宗教間の対話の重要性を示すことに加え、多文化都市ベルリンを映し出すことだ。2010年の公式統計によれば、ベルリン市の人口340万人のうち約19%がプロテスタント、8.1%がイスラム教、0.9%がユダヤ教の信者だ。一方、60%以上がどの宗教にも属していないと回答している。
しかし、資金はまだ集める必要がある。提唱者たちはこの部分でも、インターネット経由で不特定多数の人から資金を募る「クラウドファンディング」を通じ、草の根的な方法を貫こうとしている。今月初めに発足した資金集めのサイト「http://house-of-one.org/en」は、4350万ユーロ(約60億円)を目標額としている。寄付をする人には、とりわけ「れんが」1個を10ユーロ(約1300円)で買ってもらおうとしている。
感想;
キリスト教、イスラム教、ユダヤ教も旧約聖書は共通です。
キリスト教;救い主がイエス・キリストと信じる。
イスラム教;最後の預言者がモハメッドであり、救い主は現れない。
ユダヤ教;まだ救い主が現れていない。いつか現れると信じる。
余談ですが、統一教会は、旧約聖書を信じていますが救い主が文鮮明です。ですので、キリスト教の一部と誤解されている方もいます。40年ほど前になりますが、友達が統一教会(学生団体は、原理教)の誘いでセミナーに何度か行きました。最初はキリスト教として紹介し、ある程度親しくなると、もっとよい教えがあるとして統一教会の教えを話していたと言っていました。
宗教は人を救うのに、過去の歴史を見ると、3つの宗派はお互いを殺し合っています。どれも一神教であるために、他の宗教を邪教と見てしまう考え方があります。「邪教に心を奪われた人を救うために、生まれ変わる必要がある」と。この言葉だけだと、オウム真理教と同じです。イスラムは、征服された人がイスラム教に改宗するチャンスがあったようです。他の宗教はどうだったのかまでは把握していません。多くは征服されると奴隷として扱われました。
今は、過去の反省の上、宗教だけの立場で殺し合いはないですが。今は領土が絡み合って、その上に民族、宗教が複雑に絡みあって戦いが起きています。
中世の十字軍は教科書ではキリスト教の聖地を回復するために、志を持った人々が集まって遠征したと説明されていたように記憶に残っています。
塩野七生さんの本から、十字軍はキリスト教から言えば聖地回復の聖なる戦いですが、当時エルサレムを占領していたイスラム教から言えば、侵略だったのです。十字軍は、1096年~1272年(9回に渡って;8回との説も)に何度かあり、中には、エルサレムではなく、イスラムが占領している他の場所にも遠征に行っています。
他の宗教を認める宗教であって欲しいと願います。日本は多神教であったために、何でも受け入れました。逆に何でも神様になってしまうところがありますが。ローマがキリスト教になる前までは多神教でした。そのため、征服した地の人々の宗教を認めていました。ローマがキリスト教だけになったために、他の宗教を認めなくなり、ユダヤ教の迫害も起きました。
今回、「祈りと学びの家」建設に3レンガ分(30ユーロ)を寄付しました。宗教によるもめごとが少しでも減ることを願って。