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医薬品7割 記載ミス 厚労省「安全性影響なし」 ”制度がおかしいだけ”

2016-06-03 02:44:00 | 社会
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016060202000269.html2016年6月2日 夕刊
 「化学及(および)血清療法研究所」(化血研、熊本市)が国の承認と異なる方法で血液製剤を製造していたことを受け、厚生労働省は一日、国内の製薬会社六百四十六社を一斉点検した結果、全医薬品目の約七割にあたる四百七十九社の医薬品計二万二千二百九十七品目にミスが見つかったと明らかにした。

 厚労省によると、ミスは会社側が国に提出した承認書の誤字や脱字、変更方法の不記載など。製造方法に問題はなく、医薬品の安全性、有効性に影響は与えない。現時点で健康被害も確認されていない。四百七十九社は既に承認書の変更届を提出している。

 厚労省は一月、六百四十六社が製造する医薬品計三万二千四百六十六品目について自主点検を指示。各社は承認書通りに製造しているかどうか医薬品の製造記録を確認したほか、製造現場の職員に聴き取りをするなどした。

 ミスの内訳は誤記載が最も多かった。原料の仕入れ先を変えた際の記載漏れや、品質管理などの試験方法の変更を記さなかったケースもあった。五社は三百品目以上でミスがあった。

 厚労省の担当者は「予想以上の数字。厳正に対処していきたい」と述べた。四百七十九社には行政指導をする方針。

感想
2005年の改正薬事法により、それまでは必要なかった、詳細な製造方法や製造場所を製造販売承認書に記載しなければならないことが、通知で定めらました。
そのため、全ての製品に詳細な製造方法を記載しています。また、製造場所、保管場所、外部試験機関も記載しています。
それを変更するためには、軽微変更と一部変更申請の二つの方法で変更する必要があります。

7割の製品で祖語があったということは、この精度自体に課題があることのように思います。
この精度導入で製品の品質が本当に上がったかは疑問があるところです。
例えば、軽微変更か一変申請かは企業が判断することになっています。
ところが軽微変更と判断して、当局に届けても当局はその時点では判断せず、後でそれが適切かどうかを判断します。
海外では、届け出して30日あるいは14日経過して、当局から何も返答なければ、それは認められたことになります。
問題あればその期間中に返信があります。
日本は後で制度を導入していますが、先輩の欧米とは違う日本独自のルールを作成しました。
それは、欧米と同じルールにすると当局の事務作業量が大変だとの考えなのでしょう。
日本独自の制度ですから、なかなか海外製造所に理解してもらうことも今回の齟齬の一因になっているように思います。

「ミスは会社側が国に提出した承認書の誤字や脱字、変更方法の不記載など」
これであれば軽微変更でできる内容です。
しかし、企業ができていないということは、もっと根深い問題があるからです。
軽微変更と一変申請事項の判断がとても難しいのが現実です。
そのため、今回は当局が従来言っていた一変事項も多く含まれています。

化血研が偽証したことは犯罪ですが、それを生み出す背景もあることを当局は考える必要があるのではないでしょうか。
日本ビーシージーも齟齬があり、当局から改善命令が出されています。
今の制度は医薬品を安定供給するために改善すべき課題があるように思います。