幸せに生きる(笑顔のレシピ) & ロゴセラピー 

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「職場のハラスメント なぜ起こり、どう対処すべきか」大和田敢太著 ”トップの姿勢しだい”

2018-06-14 01:24:34 | 本の紹介
・「いじめ」から「ハラスメント」へ

・1992年の福岡セクシャル・ハラスメント事件

・事実確認と責任追及の区別
 教育関係において、いじめの事実確認に慎重あるいは消極的なのは、事実確認をその責任追及を区別することなく、混同してしまっていることに一因がある。

・五つの類型のハラスメント行動
1)被害者が発言することを妨害する
2)被害者を孤立化させる
3)同僚の中で、被害者の評判を悪くさせる
4)仕事の上で、被害者の信頼をなくさせる
5)被害者の健康を害させる

・ハラスメント行動の内容
1)孤立化とコミュニケーションの拒絶
2)労働条件の妨害
3)人格攻撃 
4)脅迫

・ハラスメントにはハラスメントしているとの「意図」は不要
 「善意の気持ちから叱咤激励していたにすぎない」との発言になる。

・企業におけるパワハラの予防・解決のために実施している取り組み
 82.9% 相談窓口の設置
 63.4% 管理職を対象としてパワハラについての講演や研修会
 61.1% 就業規則などの社内規制に盛り込む
 41.2% 一般社員を対象とした講演や研修会

・女性の中でも特に若い女性が、モラル・ハラスメントとセクハラを受けている。

・ハラスメントの影響は、最初はストレス症候として現れている。肉体の面では、筋肉の緊張、消化不良、腰痛、頭痛、動悸息切れ、発汗などを観察できる。心理的な面では、神経過敏、刺激感応、不安感、睡眠障害や涙腺崩壊の症状となる。最後に、薬の服用、アルコールやたばこの摂取の増加とともに行動への影響がみられるようになる。

・要因が以下の五つの事項に潜んでいると指摘する。
1)組織ガバナンス(経営手法)
2)労働者の人事管理
3)コミュニケーションのあり方
4)相談制度
5)企業内でのストレスの存在

・ブラック企業の定義
1)労働法やその他の法令に抵触し、またはその可能性があるグレーゾーンな条件での労働を、意図的・恣意的に従業員に強いている企業
2)パワーハラスメントなどの暴力的強制を常套手段として従業員に強いる体質を持つ企業や法人

・電通過労自殺事件 約105時間残業
 長時間労働⇒精神障害⇒過労自殺
 上司から「君の残業時間の20時間は会社にとて無駄」とか「目が充血したまま出勤するな」といった暴言があった。長時間労働がハラスメントに転化した典型例であった。

・不適切な人事管理制度
 ・罰金制度(ミスによる損害を社員に請求)
 ・内部告発報復型
 ・労災隠し型
 ・団結権侵害型

・被害者が録音
裁判所は相手方の同意を得ない録音テープであっても、通常の対話の相手方ではない暴力行為者であり、職場という密室で行われた場合には、対抗手段として著しく反社会的なものとはいえないとして、録音テープの証拠能力を認めた。

・会社の無断録音
 管理職は録音を意識して会話に臨んでいるのに対し、被害者は録音されていることに気づかず、管理職の対応に発言をエスカレートしていった。判決は会社の人事担当者が面談に際して取る行動としては不適切であって、人事担当者と会社は慰謝料を支払う義務があるとされた。

感想
ハラスメントを受ける側もハラスメントについて知り、どう対応するかが必要なのでしょう。

もちろん、ハラスメントがないように会社側が制度と運用、研修をすることが必要ですが、それができていない会社も多いと思います。
また、ハラスメントが起きても、トップの考え方が理解ない場合もあります。
財務省の麻生財務相がまさにそのケースでした。
日大も同じでした。
レスリング協会も同じでした。
ハラスメントした人にきちんと対応できない組織は、ハラスメントした人と同罪と言われても仕方がないと思います。
やはりその組織のトップに問題があるのでしょう。
至学館では栄監督が復帰されたとか。
谷岡学長がハラスメントを理解されていないので、どうしようもないのでしょう。
日大はまだ自浄作用があるようですが、至学館はそれさえもないのかと思います。
日大でも声を上げると報復されることを恐れる職員が多かったですが、至学館だとなおさら報復が恐ろしいのでしょう。