『下町ロケット』がCMになってザッピングしていたら、フジテレビの『THE MANZAI』でウーマンラッシュアワーが漫才をしていた。
コンセプトは〝ありがとう〟
ウーマンラッシュアワーは、村本さんがネタを作り、漫才の90%をしゃべり、相方の中川パラダイスさんは合いの手を入れるだけだが、ギャラは折半。
パラダイスさんは結婚して子供を作りクリスマスは家族と幸せに過ごしているが、村本さんのクリスマスはひとりで、SNSで中学生とケンカをしている(笑)
でも、ありがとう!
パラダイスさんのおかげで、これをネタにして漫才ができる(笑)
SNSでケンカすることもネタになって漫才にできる(笑)
だから中川パラダイスよ、ケンカをふっかけてくる中学生よ、ありがとう!(笑)
何というか、仏教的な考え方だ。
村本さん、ついに悟りの境地にたどり着いたか?
ところが漫才の後半は、前半とは打って変わって、社会批判に向かう。
いはく、
「生産性とは何でしょうか?
子どもをいっぱいつくることでしょうか? いっぱい働いて経済を回すことでしょうか?
僕は違うと思う。
お互いがお互いの居場所を生産し合う。居場所をつくることだと僕は思うんですね」
「沖縄に日本にある米軍基地の約70%以上が集約されています。
そしてまた辺野古というところに新しくつくられようとしている。
そして石垣島のほうにもですね、自衛隊の基地がつくられようとしている。
沖縄の海って誰のもんですか?
日本のものなのか、アメリカのものなのか。
僕は違うと思う。
沖縄県民のものなんですよ。
だからこそ、いまこそ沖縄県民の怒りの声に耳を傾けるべきだと僕は思うんですね」
「シリアのジャーナリストの安田さんという方が英雄だとか自己責任だとか言われてますけど、いまこそシリアの悲惨な状況に僕は目を傾けるべきだと僕は思うんですよ」
「BTSが、原爆のTシャツを着てて、いろいろありましたけど、被爆者の気持ちを考えろって言うんであれば、いまこそ被爆者の方々の声に耳を傾けるべきだと僕は思う」
「『日本は平和だから、そんな社会的なこと言わなくていい』って言う人がたまにいる。
僕は平和じゃないと思う。
平和なところしか見ない人ばっかりの話で、平和じゃないとこたくさんある。
ニュースになってないだけで、被災地はまだまだ大変で、朝鮮学校の生徒さんは無償化を求めて一生懸命、寒いときにビラ配りとかやってるわけ」
「電気を当たり前に使うけども、原発の危険性については考えず、原発の危険性について考えるけど、原発がなくなった後の地域の経済については考えない」
「水道が民営化になる。政治家は簡単に通す。
でも国民はそれに対して無関心。
みんな見たくないものを見たくないだけで、本当に見るべきものがたくさん僕はあると思うんですね」
ざわざわざわざわ、ざわざわざわざわ ←© 福本伸行
これを聞いた観客や視聴者はさぞ居心地悪かっただろう。
僕だって、居心地悪かった。
僕は安倍政治を批判しているけれど、沖縄や被爆者の方やシリアや朝鮮学校の生徒さんのナマの声を聞いているわけではない。
表面だけを知って、わかったような気になって、批判しているに過ぎない。
すごいな。
テレビで、視聴者や観客を居心地悪くするなんて。
でも、こういうざわざわすることって大切なんだよな。
「みんな見たくないものを見たくないだけで、本当に見るべきものがたくさん僕はあると思うんですね」
という言葉が胸に突き刺さる。
漫才のラストで、村本さんはこう言った。
「漫才師だから、最後は笑いにしましたけど、笑ってごまかすなよ」
こりゃまた最後に冷水をぶっかけたね。
こう言われて観客も視聴者も凍りついた。
そう、笑って、「ああ、楽しかった」で終わってはいけないのだ。
現実と向き合うことって、しんどいけどね。
さて、僕たちは村本さんのメッセージを聞いて何を考えるか?
「芸人ごときが社会批判をするな」と切り捨ててしまうのは簡単なんだけど、それは体の良い合理化、逃げでしかない。
※参照記事
THE MANZAIウーマン村本が凄かったのはタブーの政治ネタだけじゃない、漫才全体で「平等とは何か」を訴え!(リテラ)
コンセプトは〝ありがとう〟
ウーマンラッシュアワーは、村本さんがネタを作り、漫才の90%をしゃべり、相方の中川パラダイスさんは合いの手を入れるだけだが、ギャラは折半。
パラダイスさんは結婚して子供を作りクリスマスは家族と幸せに過ごしているが、村本さんのクリスマスはひとりで、SNSで中学生とケンカをしている(笑)
でも、ありがとう!
パラダイスさんのおかげで、これをネタにして漫才ができる(笑)
SNSでケンカすることもネタになって漫才にできる(笑)
だから中川パラダイスよ、ケンカをふっかけてくる中学生よ、ありがとう!(笑)
何というか、仏教的な考え方だ。
村本さん、ついに悟りの境地にたどり着いたか?
ところが漫才の後半は、前半とは打って変わって、社会批判に向かう。
いはく、
「生産性とは何でしょうか?
子どもをいっぱいつくることでしょうか? いっぱい働いて経済を回すことでしょうか?
僕は違うと思う。
お互いがお互いの居場所を生産し合う。居場所をつくることだと僕は思うんですね」
「沖縄に日本にある米軍基地の約70%以上が集約されています。
そしてまた辺野古というところに新しくつくられようとしている。
そして石垣島のほうにもですね、自衛隊の基地がつくられようとしている。
沖縄の海って誰のもんですか?
日本のものなのか、アメリカのものなのか。
僕は違うと思う。
沖縄県民のものなんですよ。
だからこそ、いまこそ沖縄県民の怒りの声に耳を傾けるべきだと僕は思うんですね」
「シリアのジャーナリストの安田さんという方が英雄だとか自己責任だとか言われてますけど、いまこそシリアの悲惨な状況に僕は目を傾けるべきだと僕は思うんですよ」
「BTSが、原爆のTシャツを着てて、いろいろありましたけど、被爆者の気持ちを考えろって言うんであれば、いまこそ被爆者の方々の声に耳を傾けるべきだと僕は思う」
「『日本は平和だから、そんな社会的なこと言わなくていい』って言う人がたまにいる。
僕は平和じゃないと思う。
平和なところしか見ない人ばっかりの話で、平和じゃないとこたくさんある。
ニュースになってないだけで、被災地はまだまだ大変で、朝鮮学校の生徒さんは無償化を求めて一生懸命、寒いときにビラ配りとかやってるわけ」
「電気を当たり前に使うけども、原発の危険性については考えず、原発の危険性について考えるけど、原発がなくなった後の地域の経済については考えない」
「水道が民営化になる。政治家は簡単に通す。
でも国民はそれに対して無関心。
みんな見たくないものを見たくないだけで、本当に見るべきものがたくさん僕はあると思うんですね」
ざわざわざわざわ、ざわざわざわざわ ←© 福本伸行
これを聞いた観客や視聴者はさぞ居心地悪かっただろう。
僕だって、居心地悪かった。
僕は安倍政治を批判しているけれど、沖縄や被爆者の方やシリアや朝鮮学校の生徒さんのナマの声を聞いているわけではない。
表面だけを知って、わかったような気になって、批判しているに過ぎない。
すごいな。
テレビで、視聴者や観客を居心地悪くするなんて。
でも、こういうざわざわすることって大切なんだよな。
「みんな見たくないものを見たくないだけで、本当に見るべきものがたくさん僕はあると思うんですね」
という言葉が胸に突き刺さる。
漫才のラストで、村本さんはこう言った。
「漫才師だから、最後は笑いにしましたけど、笑ってごまかすなよ」
こりゃまた最後に冷水をぶっかけたね。
こう言われて観客も視聴者も凍りついた。
そう、笑って、「ああ、楽しかった」で終わってはいけないのだ。
現実と向き合うことって、しんどいけどね。
さて、僕たちは村本さんのメッセージを聞いて何を考えるか?
「芸人ごときが社会批判をするな」と切り捨ててしまうのは簡単なんだけど、それは体の良い合理化、逃げでしかない。
※参照記事
THE MANZAIウーマン村本が凄かったのはタブーの政治ネタだけじゃない、漫才全体で「平等とは何か」を訴え!(リテラ)