開発問題で話題の明治神宮外苑。
ここは『呪術的な聖地』なのである。
なぜなら、ここは元青山練兵場で、明治天皇の大喪がおこなわれた場所。
現在の聖徳絵画記念館の裏には、明治天皇の御遺体が置かれた『葬場殿址』がある。
…………………………………………………………
内苑(明治神宮)と外苑は対をなしている。
・内苑~明治天皇を祀る場所=『死』
外苑~明治天皇の功績をたたえる場所=『生』
・内苑~シイ、カシなど常緑樹=『陰』
外苑~イチョウなど葉が落ちる広葉樹=『陽』
・内苑~伝統的な神社の森・日本庭園=『伝統』
外苑~西洋建築を中心とする西洋式庭園=『モダン』
・内苑~神社を中心に樹木が内に向かっている=『求心的』
外苑~まん中がぽっかり開いて樹木が外に向かっている=『拡散的』
ちなみに
現在、内苑だけが献木で造られたと主張する人がいるが、これは勘違い。
外苑も明治の人々の献木で造られている。
……………………………………………………………
では、上記のことをgoogle・earthの地図で具体的に確認してみよう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/a4/c603994aab37b3686d44328b6ef3d352.jpg)
※左の森が明治神宮。右が外苑。
現在は千駄ヶ谷小学校などがある道路になっているが、内苑と外苑は裏参道で繋がっている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/2b/9106d0a9518cb6705b009444c4c8c667.jpg)
※クローズアップした外苑
完全な西洋庭園ですね。
新国立競技場・神宮球場・秩父宮ラグビー場が確認できる。
まん中、上にある、左右対称の石の建物が聖徳絵画記念館。
その下に公園(野球グラウンド)があり、公園の下からまっすぐに伸びている線が、
有名なイチョウ並木。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/37/137a9c4d0a1ae03bd2283d95df123252.jpg)
※聖徳絵画記念館
明治天皇の生涯が日本画と西洋画で紹介されている。
有名な『大政奉還』や『勝海舟と西郷隆盛の会談』の日本画もここに展示。
聖徳絵画記念館の裏にある丸い部分が『葬場殿址』
大きな楠(くすのき)が立っている。
というわけで、
こうした『聖なる空間』に高層ビルを建てるのはどうなんだろう?
明治の人々の思いが込められた樹木を伐るのはどうなんだろう?
老朽化した神宮球場とかの建て替えは仕方ないとは思うけど。
ちなみに外苑は『風致地区』。
自然や景観を大切に保存しなければならない地区だ。
つまり高層の建物を建ててはいけない場所。
鎌倉や京都の景勝地に高層ビルがないのはそのため。
では、なぜ外苑だけ高層ビルを建てることが承認されたのか?
ここから先は政治の話になるので別の機会に。
ここは『呪術的な聖地』なのである。
なぜなら、ここは元青山練兵場で、明治天皇の大喪がおこなわれた場所。
現在の聖徳絵画記念館の裏には、明治天皇の御遺体が置かれた『葬場殿址』がある。
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内苑(明治神宮)と外苑は対をなしている。
・内苑~明治天皇を祀る場所=『死』
外苑~明治天皇の功績をたたえる場所=『生』
・内苑~シイ、カシなど常緑樹=『陰』
外苑~イチョウなど葉が落ちる広葉樹=『陽』
・内苑~伝統的な神社の森・日本庭園=『伝統』
外苑~西洋建築を中心とする西洋式庭園=『モダン』
・内苑~神社を中心に樹木が内に向かっている=『求心的』
外苑~まん中がぽっかり開いて樹木が外に向かっている=『拡散的』
ちなみに
現在、内苑だけが献木で造られたと主張する人がいるが、これは勘違い。
外苑も明治の人々の献木で造られている。
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では、上記のことをgoogle・earthの地図で具体的に確認してみよう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/a4/c603994aab37b3686d44328b6ef3d352.jpg)
※左の森が明治神宮。右が外苑。
現在は千駄ヶ谷小学校などがある道路になっているが、内苑と外苑は裏参道で繋がっている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/2b/9106d0a9518cb6705b009444c4c8c667.jpg)
※クローズアップした外苑
完全な西洋庭園ですね。
新国立競技場・神宮球場・秩父宮ラグビー場が確認できる。
まん中、上にある、左右対称の石の建物が聖徳絵画記念館。
その下に公園(野球グラウンド)があり、公園の下からまっすぐに伸びている線が、
有名なイチョウ並木。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/37/137a9c4d0a1ae03bd2283d95df123252.jpg)
※聖徳絵画記念館
明治天皇の生涯が日本画と西洋画で紹介されている。
有名な『大政奉還』や『勝海舟と西郷隆盛の会談』の日本画もここに展示。
聖徳絵画記念館の裏にある丸い部分が『葬場殿址』
大きな楠(くすのき)が立っている。
というわけで、
こうした『聖なる空間』に高層ビルを建てるのはどうなんだろう?
明治の人々の思いが込められた樹木を伐るのはどうなんだろう?
老朽化した神宮球場とかの建て替えは仕方ないとは思うけど。
ちなみに外苑は『風致地区』。
自然や景観を大切に保存しなければならない地区だ。
つまり高層の建物を建ててはいけない場所。
鎌倉や京都の景勝地に高層ビルがないのはそのため。
では、なぜ外苑だけ高層ビルを建てることが承認されたのか?
ここから先は政治の話になるので別の機会に。
とはいっても、わたしもきちんと調べたことはないんですが…
わたしの独断と偏見で、4つに分類してみました。
1.昔の入会地のように、たきぎや落ち葉を利用するためにつくられ、人が手入れすることが前提の人工林。
2.スターターとしての植林は人の手によるが、あとは基本放置、いずれ極相林(安定した状態の自然林)になることも見据えて設計した人工林。
3.気候も地形も考えず、材木として売れる杉や檜ばかりを植えた林業用の人工林。手入れに莫大な労力がかかり、人の手が入らないと土砂崩れや洪水ですぐに荒廃する。
4.1.に似ているが、公園として手入れすることが前提の人工林。資源としての利用は基本的に期待しない。
武者小路実篤が言う武蔵野の雑木林は1です。おっしゃるような神宮内苑は2です。戦後の植林は3です。外苑は4です。
ちなみに、2のようなタイプは日本にはあまりないようで、自然だ人工だと不毛の議論になりがちですね。
ところが、土建屋さんや建築屋さんは、ほとんど区別をしていないようです。
建築家や都市計画の人から見れば、とりあえず緑色のものがあれば体裁は整うし、そんなことよりお役人や政治家センセイに鼻薬嗅がせて、容積率をガンガン上げてもらう方がはるかに大事、ということになるわけですよね。
こういう「高層ビルが林立していても、申し訳程度に街路樹が植わっていればオケ」という感覚が、問題と思っています。
教えていただきありがとうございます。
植林にも思想があったんですね。
ところが現在は──
>高層ビルが林立していても、申し訳程度に街路樹が植わっていればオケ」
という感覚。
豊かさとは何かを考えてしまいますね。
SDGs(持続可能社会)も昔の方がしっかり考えられていました。