古今和歌集 0103 2020-02-10 19:11:43 | 古今和歌集 かすみたつ はるのやまべは とおけれど ふきくるかぜは はなのかぞする霞立つ 春の山べは 遠けれど 吹きくる風は 花の香ぞする在原元方 霞が立っている春の山辺は遠くて花は見えないけれど、そちらから吹いてくる風は花の香りがする。 0102 は霞に隠れて見えない花を、霞に映える色から想像していましたが、こちらは風が運んでくる香りから花を想っています。類似の発想の歌を選者が並べたものでしょう。古今集にはよく見られる編集方法ですね。在原元方は、古今和歌集の巻頭第一番の歌の作者ですね。