漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0106

2020-02-13 19:51:52 | 古今和歌集

ふくかぜを なきてうらみよ うぐひすは われやははなに てだにふれたる

吹く風を 鳴きてうらみよ 鶯は 我やは花に 手だにふれたる


よみ人知らず

 

 鶯よ、恨むなら吹く風を恨みなさい。私は花に手を触れてもいないのだから。

 花が散るのは作者のせいだと思って鶯が鳴いていると見立て、そうではなくて風が吹いているからなのだよと鶯に語りかける。発想の妙ですね。