古今和歌集 0117 2020-02-24 19:06:32 | 古今和歌集 やどりして はるのやまべに ねたるよは ゆめのうちにも はなぞちりける やどりして 春の山辺に 寝たる夜は 夢のうちにも 花ぞ散りける 紀貫之 宿をとって、春の山辺で寝た夜には、夢の中でまで花が散るのだった。 昼間に見た落花の風景が名残惜しさとともに頭に残り、その情景を夢にまで見たのですね。夢にまで出て来なくて良いのに、との、いささか恨みもこもった心持でしょうか。