漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0122

2020-02-29 19:36:04 | 古今和歌集

はるさめに にほへるいろも あかなくに かさへなつかし やまぶきのはな

春雨に にほへる色も あかなくに 香さへなつかし 山吹の花

 

よみ人知らず

 

 春雨に濡れてしっとり美しい色も見飽きることはないのに、その香りまでもが心惹かれる山吹の花よ。

 ひとつ前の 0121 から、山吹の花を詠んだ歌が五首続きます。古代から好んで歌に詠まれた花の一つで、後拾遺和歌集に収録された次の歌も良く知られています。

 

ななへやへ はなはさけども やまぶきの みのひとつだに なきぞあやしき

七重八重 花は咲けども 山吹の みのひとつだに なきぞあやしき

兼明親王