漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0102

2020-02-09 19:46:35 | 古今和歌集

はるがすみ いろのちくさに みえつるは たなびくやまの はなのかげかも

春霞 色のちくさに 見えつるは たなびく山の 花の影かも


藤原興風



 

 春霞が色とりどりに見えるのは、その霞がたなびいている山に咲く花の影が映っているのだろうか。

 「霞の色」というのは、普通に考えれば白でしょうか。それが、霞に隠れて見えない山の花の色が透けて、ほんのりと色づいて見えるというのは、なんとも幻想的な風景ですね。